建売業者にとっての顧客とは?

 

「顧客を増やし、顧客の満足度を上げる」

これに異議を唱える経営者はいないでしょう。

それほど当たり前のことですが
会社の末端まで浸透しているか、というと
できていない会社が多いようです。

先日も、こんなことがありました。

ある中堅クラスの建売業者へレインズに掲載

されていた物件の確認で電話したときのこと。

販売図面がダウンロードできるようになって
いたのですが、多棟現場のためか、間取り図
しか掲載されていませんでした。そこで電話

出た担当者に

「すみません、概要のわかる販売図面を
 FAXで送っていただきたいのですが・・・」

というと、

「レインズに出てますよ、ガチャン」

と、一瞬で電話を切られてしまいました。
確かに、レインズには掲載されてはいますが
出ているのは裏面の間取り図だけ。

気を取り直して、再度レインズをチェック。

該当する物件をすべて確認してみましたが、
やはり間取りの図しか見当たりません。

仕方なしに、もう一度電話してみると
またしても、先程の担当者。

「すみません、やっぱり間取り図しか掲載
 されていないようですが・・・」

「そんな訳ないでしょ、よく探しなよ!ガチャン」

と、取りつく島もなく
一方的に電話を切られてしまいました。

一瞬、社長宛にクレームの電話でも・・・
と思いましたが、
時間のムダなので放っておくことに。

担当者のマナーの問題ともいえますが
これは自分たちの顧客をわかっていないために
起こる根本的な問題でもあります。

実は、建売業者にとって、顧客は2つあります。

ひとつは、消費者に建売住宅を紹介してくれる
不動産仲介業者。

そしてもうひとつは、建売住宅を実際に購入し
てくれる消費者。

どちらも建売業者にとっては重要な顧客で
売上げを伸ばすにはそれぞれの満足度を上げる
ことが重要です。

しかし、社員の中にはこの担当者のように
不動産業者は顧客だとは思っていない人もいる
ようです。

不動産市況がいい時は、
こんな会社でもある程度売上げを伸ばすことは
可能です。

しかし、

市況が悪くなってからが本当の実力が試される時

その時に、こんな対応では真っ先に顧客(不動産

業者)からそっぽを向かれることでしょう。

苦労して仕入れても、
苦労していい家をつくっても、
社員の対応ひとつで
会社の評価は変わってしまいます。

あなたの会社にとって顧客は誰なのか?
あなたの会社は顧客にどんな対応をするのか?

会社全体で考えたい問題です。