常識を疑って成功した工務店の話。

 
ある地方都市の工務店の話。
 
注文住宅を専門にする小さな工務店。
自然素材をふんだんに使ったシンプルで
ナチュラルな家が得意な工務店です。
 
この工務店の客単価は、約2,200万円。
同業者の客単価が、1,700〜1,800万円
なので、飛び抜けて高いのがわかります。
 
では、
同業者と仕様が大きく違うのかというと、
大きくは変わりません。
 
同業者より、少しいい程度。
 
裏を返せば、
その分、利益率が高いということです。
 
もちろん、
広告宣伝は、しっかりやっています。
 
派手な広告ではありませんが、
ターゲットを絞って、戦略を練って
毎月コツコツとやっています。
 
そのせいか、年間の受注数は、約30棟。
 
スタッフ数名の小さな工務店ですから
それでも十分儲かっています。
 
この工務店が成功した理由のひとつが
ターゲットの絞り込み。
 
そのなかでも、メインのお客様を
30代で子どもがひとり生まれた3人家族
というところがミソ。
 
通常は、
4人家族を設定する業者が多いのですが
この工務店はあえて、3人家族に限定。
 
それが功を奏して今では
安定した売上げに結びついています。
 
ここで大切なことは、
常識を疑ってみるということ。
 
家を建てる人が、本当に4人家族か
ということを疑ってみることです。
 
この会社の社長の偉いところは
まずその常識を疑ってみたところです。
 
そして、実際に
自社で家を建てたお客様を調べたところ
4人家族より3人家族の方が多かった。
 
その上、
家が欲しいと思いはじめたのが
子どもの誕生という人が多かったという
ことに気づいたことです。
 
もちろん、
そうじゃない4人家族の人もたくさんいる
わけですから、絞り込むのには勇気がいり
ます。
 
しかし、自分の調査を信じた結果、
小さな工務店にも関わらず安定した売上げ
を上げることができるようになったのです。
 
これは、建売業界も同じこと。
あなたの建売住宅を買う人は本当に4人家族
でしょうか?
 
建売住宅を購入しようと思ったきっかけは
どんな理由でしょうか?
 
そこを突き詰めるだけで

売れる理由、売れない理由が見えてきます。