売れる設備か、過剰設備か。

 

短期間で成功する最も効果的な方法は?
と聞かれたら、私ならモデリングという手法
をあげます。
 
モデリングとは、簡単にいえば、
売れてる会社のマネをすること。
 
売れてる会社の商品や売り方をマネすること
で短期間で売上げを伸ばすことができます。
 
もちろん、ある程度のマナーは必要ですが
多かれ少なかれ、多くの業者が売れてる会社
のやり方をマネしています。
 
以前、私のセミナーに参加されたある若手の
建売業者さんもそのひとり。
 
創業間もないこともあり、とても勉強熱心な
方で、他社の物件についても、よく研究され
ていました。
 
そんな若手経営者がモデリングしたのが
SECOMのホームセキュリティ。
 
ある営業マンに、
「最近売れてる物件、どこか知らない?」
 
と質問したとき教えてもらった現場に導入
されていたそうです。
 
そのエリアでは見かけない商品に一目惚れ。
早速、自分も新しい現場に採用。
これで即日完売間違いなし、とウキウキして
いたのですが、
 
売れ行きは、・・・イマイチ。
 
他の現場と大した違いはありませんでした。
 
その後、3ヶ月点検で購入者のお宅を訪問
すると、さらなる衝撃の事実が・・・。
 
なんと、販売した全4棟のうち、
すでに3棟がSECOMを解約していたのです。
 
残りの1棟の方も、使ってないから近々解約
しようと思ってたそうで、実質、すべてのお
客様が必要性を感じていなかったということ。
 
これには、大きく落ち込んだそうです。
 
ただ、
このやり方は決して間違いではありません。
むしろ、褒められるやり方。
 
何しろ、売ったら売りっぱなしではなく、
その後の使用状況についてお客様に直接確認
しているのですから仕事としては完璧です。
 
確かに、SECOMのホームセキュリティーは
この現場では過剰な設備でした。
 
しかし、
それが過剰な設備だということがわかった
だけで、次からは採用する設備についても
もっと慎重に判断することができます。
 
その上、
売れていた現場がSECOM以外に理由があった
ということもわかったのですから、他の理由
を探すこともできます。
 
今回は少し高い授業料にはなりましたが、
長い目で見ればいい教訓です。
 
大切なことは、
仮説を立て、実行し、検証すること。
 
仮説と実行はできる経営者が多いのですが
検証までできる経営者はごくごく一部。
 
その結果、ムダな費用が垂れ流しになって
いることも多々あります。
 
あなたは、ちゃんと検証していますか?
 
検証してはじめて本当に必要なものか、
必要でないものか、わかるものです。