未公開物件の落とし穴。

 

ある建売業者さんの話。
 
閑静な住宅地にできたその現場。
土地の面積は50坪、建物は37坪。
そのエリアの建売住宅としては少し大きめの
物件でした。
 
ただ、滅多に売りモノがでないエリア。
仕入れ価格もそこそこだったため
売主としては、すぐに売れると踏んで購入した
のです。
 
何しろ、そのエリアでは4年ぶりの新築住宅。
駅からも近く、評判のいい住宅地だったため、
すぐに売れるだろうと高をくくっていました。
 
ところが、
待てど暮らせど買い付けは入ってきません。
 
仕入れ価格を間違えたか?
と心配になり、
いろんな業者に聞いてみましたが
誰もが仕入れ価格自体は問題ないといいます。
 
仕入れ価格も問題ない、
駅からも歩ける、
人気の住宅地、
なのに売れない・・・
 
こんな場合、
まず考えなければならないことは
対象となるお客様(見込み客)に
この物件の情報が伝わっているか
ということです。
 
物件自体に問題がないにも関わらず
売れないのは、
大抵の場合、情報の流通に問題があります。
 
簡単にいえば、
広告されていないから売れないということ。
 
実際、この建売業者さんの場合も
すぐに売れると思っていたため
知り合いの業者にしか情報を提供していません
でした。それも未公開物件として売って欲しい
という条件付き。
 
確かに、知り合いの業者だけに未公開物件を
提供するという方法もひとつの方法です。
 
ただし、リスクも大きい。
 
なぜなら、未公開物件というのは
あなたの持っている見込み客のなかだけで販売
してくださいというのと同じことだからです。
 
そのため、見込み客の中に条件に該当する人が
いなければ、それ以上の効果は見込めません。
 
つまり、ワンチャンス。
あとは、新しい見込み客が運良くその業者に
問い合わせしてくるのを待つのみ。
運を天に任せるしかなくなってしまうのです。
 
今回の場合は、
物件自体が大きかったこと、
そのエリアでは4年ぶりの新築住宅ということで
その条件に該当する仲介業者の見込み客がほとん
どいなかったのが原因。
 
最初から未公開物件というやり方では成果が出し
にくかったのです。
 
こんな物件の場合は、
広告による売却を考えるのがセオリー。
 
物件自体は魅力的なのですから
大々的に広告して一気に売り切るのが得策です。
 
実際、
この物件もチラシを撒いたらわずか2週間で完売。
 
それも同じ町内の人でした。
 
建売業者さんのなかには、
広告するのは悪、
広告するのは恥、
のように感じている方がいらっしゃいます。
 
しかし、
安定した経営を目指すなら
広告は絶対に必要なツール。
 
特に新しい需要(新しい見込み客)を発掘するには
広告は欠かせません。
 
あなたは広告を活用できていますか?
 

広告の使い方次第で経営はもっと楽になりますよ。