秘密兵器は女性事務員。

 

売れないのには理由があります。
 
商品企画、立地、価格などなど見直さなければ
ならないことは山ほどあります。
 
しかし、建ててしまった後では売れない理由に
気づいても意味がありません。
 
とにかく売り切らなければならないからです。
 
では、どうやったら売り切れるのか?
残念ながら、ほとんどの人がその対応策を持っ
ていません。
 
知識として知らないという人も多いのですが、
なんとなくわかっていても行動できないという
人もたくさんいます。
 
一番問題なのは、何もしないこと。
ただ売れるのを祈っていることです。
 
もちろん、資金的に厳しいから行動できないと
いうこともあるでしょう。
 
しかし、お金を掛けないでもできることはあり
ます。いや、お金を掛けないでもできることを
探すことが重要なのです。
 
以前、お付き合いしていた建売業者さんが
まさにそんな業者さんでした。
 
社長さんと事務の女性2人でやっている小さな
建売業者さん。
 
年間4〜5棟。多くても10棟程度の会社です。
社長の年齢は60代。事務の女性も50代という
少し高齢な会社。
 
建物はというと、いつも社長の好みが反映されて
しまうため、地味な感じの建物ばかり。
 
そのためか、正直、人気はありません。
完成前に売れることはほとんど皆無。
完成してからというのが定番の会社でした。
 
まあ、商品企画的には決して褒められた会社
ではありませんが、完成するとそれなりの期間
で売れていきます。
 
その秘密は、事務の女性でした。
この女性の心配りが優れていたのです。
 
暇を見つけては現地に行く
というのが彼女の日課。
 
何をするかといえば、部屋の空気の入れ替え
とお掃除。だから、急な案内が入っても部屋
が汚れているということはありません。いや
いつ行ってもホコリすらないのです。
 
その上、案内の日程を伝えると、その前に行っ
てお掃除もしてくれます。
 
掃除が終わると担当者に
「お掃除しておきました」と電話。
 
「戸締まりはこちらでしますから
 そのままで結構ですよ」
 
という言葉まで付きます。
 
オープンハウスとなるとその前の準備は完璧。
1週間かけてピカピカの現地にしておいてくれ
るのです。
 
そのせいか、営業マンには大人気。
なにもしなくても売主が完璧に準備しておいて
くれるのですからこんな楽なことはありません。
 
当然、毎週のようにいろんな業者でオープン
ハウスが実施され、案内が繰り替えされます。
 
結果として、いつの間にか売れているのです。
 
もちろん、彼女と同じことをすればすぐに
売れるというものではないでしょう。
 
ただ、お金がないからという理由で何もしない
よりは、まし。
 
できることをできる範囲でやっておくだけで
チャンスは巡ってくるものです。
 
あなたにとってお金を掛けないでできることは
何ですか?
 

何でもいいからはじめてみることが大切です。