安くないと買わない客、高くても買う客。

 

「最近の客は、価格にうるさい・・・」
「安くないと買わない・・・」
という話をよく聞きます。
 
ある意味、正解で
ある意味、間違っています。
 
価格に敏感だというのは
それだけ情報社会になったということ。
 
インターネットの普及で
誰でも簡単に物件の情報が収集でき、
価格も自分で比較できるようになった
からでしょう。
 
その意味では正解です。
 
一方、
安くないと買わない・・・
値引きしないと買わない・・・
というのは必ずしも正解ではありません。
 
実際、
高い物件でも購入している人はいます。
 
建売業者というのは、
売れないとすぐに
その原因が価格だと思いがちです。
 
建売業者に限らず、
商売をしている人は 皆そうかもしれません。
 
しかし、それは間違い。
世の中には価格が高くても平気で買う人
がいるからです。
 
確かにユニクロのように
価格が安く、品質が良ければ
売るのは簡単です。
 
しかし、
みんながユニクロばかり着ているかと
いうと、そうではありません。
 
ユニクロの商品を買うこともあれば、
ブランドものの洋服を買うこともあり
ます。
 
要するに、TPOに合わせて
使い分けているのです。
 
コモディティー商品と呼ばれる日用品
は価格で勝負。
 
そうでない贅沢品、差別化された商品は
価格が高くても売れます。
 
実は、最近の客は価格にうるさいという
建売業者さんの多くはコモディティー化
された建売住宅を売っていることが多い
のです。
 
コモディティー化された建売住宅という
のは、ひとことで言えばパワービルダー
がつくっているような建売住宅。
 
決して悪い商品ではありませんが
特徴がありません。
 
不特定多数のお客様を相手にした商品
なので、あえて特徴を出さないというのが
戦略なのかもしれません。
 
むしろ、特徴は価格の安さ。
はじめての人でも買えるという価格の
安さが特徴になっているので、安さに
惹かれたお客様がやってくるのです。
 
ですから、彼らは家に対して多くを望んで
いません。
 
むしろ、家を持つことが目的のお客様。
家賃がもったいないから買う、という
節約志向の人が多いため、当然価格には
敏感になります。
 
そうです。
最初から価格に敏感なお客様を相手に
しているので
 
最近の客は価格にうるさい・・・
という結論になってしまうのです。
 
では、価格にうるさくないお客というのは
どんなお客様のことでしょう?
 
それは、
家に対してこだわりのあるお客様です。
 
こんな家が欲しい、
こんな生活がしたい、
という明確な目的のあるお客様。
 
そんな人は、ある一定数います。
 
もちろんこだわりは家に対してだけでは
ありません。
 
場所に対するこだわりもあるでしょうし、
日当たりや住環境に関するこだわりも
あるでしょう。
 
どちらにせよ
こだわりを持ったお客様というのは
価格にはこだわりません。
 
もちろん予算はありますが、
そんな人は予算を平気で超えるチカラも
持っています。
 
であれば、
そんなお客様向けの物件をつくること。
 
そうすれば
最近の客は価格にうるさい・・・
ということはなくなります。
 
大切なことは、誰をターゲットにするか。
 
こだわりのないお客様は、価格にうるさく
こだわりのあるお客様は、物件にうるさい。
 
あなたの物件はどちらをターゲットにした
物件ですか?
 
もしあなたが本気で
値引き競争から脱出したければ
こだわりのあるお客様を相手にすることです。
 
ターゲットが間違っている限り
永遠に値引き競争からは抜けられません。
 

これ、とっても重要です。