震災で売れなくなった現場の売り方。

 

以前、コンサルティングをしたある地方
の建売業者さんの話。
 
クライアントの紹介である地方の建売
業者さんが相談にいらっしゃいました。
 
かれこれ3年以上売れない土地がある
とのこと。
 
3区画のうち2区画は売れたのですが
残りの1区画がどうしても売れないと
いいます。
 
なんとかならないでしょうか?
という相談です。
 
現地は、海まで数分という場所。
海こそ見えませんが、リゾート感漂う
いい雰囲気の場所。
 
ひと昔前なら、出せばすぐに売れた
場所だといいます。
 
実際、3区画のうち2区画はすぐに完売。
残りの1区画も時間の問題だろうと思っ
ていた時に、東日本大震災が発生。
 
津波の威力を、日本中が知ってしまい
ました。
 
それからというもの、
問い合わせは激減。
 
激減というより壊滅的な状況になって
しまったといいます。
 
さて、あなたなら
この状況どう打開しますか?
 
一旦、植えつけられてしまったネガティブ
な感情はなかなか消すことはできません。
 
逆に、消そうとすればするほど
お客様にそれを印象づけてしまうことに
なります。
 
では、どうしたらいいのか?
 
実は、
そんなに難しいことではありません。
 
ネガティブな感情を持っていない人に
売ればいいのです。
 
今回の場合、
ネガティブな感情を持っていない人
というのは、震災後も海沿いの街に
住んでいる人。
 
簡単にいえば、売り出している土地の
そばに住んでいる人です。
 
その人たちは、津波は怖いと思っていて
も自分たちは大丈夫、もしくは、対策を
講じれば大丈夫だと思っている人です。
 
その人たちに売り込むのです。
 
ネガティブな感情というのは、
売主をはじめ、仲介業者も持っている
ため、一旦自分たちでネガティブな感情
を持つとなかなか取り払うことはできま
せん。
 
そのため、売り込みが弱くなってしまう。
どうせ売れないと思ってしまいます。
 
結果として、広告も弱くなってしまうので
売れない悪循環が起きます。
 
それを断ち切るには、
近隣への営業を徹底することです。
 
まず最初にすることは、
近隣への投げ込み。
 
一次取得者用の土地であれば近隣の賃貸
物件が最重要ターゲットです。
 
震災後も賃貸物件に住み続けている人です。
本当に津波が怖いなら引っ越ししているはず。
 
それでも住み続けているのは、
その場所を離れられない何らかの事情が
ある可能性が高い人です。
 
その人たちを徹底的に狙いましょう。
 
実際、住宅の購入者は約8割が
半径1.6km圏内だというデータがあります。
 
だとすれば、
その範囲の人がすべてその物件のことを
知るまで告知を徹底すべきです。
 
実は、売れない現場というのはその告知
が徹底されていません。
 
大抵は、数回広告を打った程度。
それで反応がないと売れない現場という
レッテルを貼ってしまい、それからは
真剣に告知されなくなってしまいます。
 
そうして悪循環が起きるのです。
 
ちなみに、この現場も数十万円かけて
投げ込みを徹底しました。
 
結果は、見事1ヶ月半で売却成功。
狙った範囲内でお客様が見つかりました。
 
もしあなたが売れない現場を抱えていたら
近隣への投げ込みを徹底することです。
 
近隣の人が全員あなたの物件のことを
知るまで徹底的に投げ込みすることです。
 
そうすれば必ず売れます。

間違いありません。