正しい価格の伝え方とは?


高額商品を売るには、コツがあります。

住宅は高額商品のなかでもトップクラスの
高額商品。

低額商品と同じ売り方をすると、
痛い目にあうことも少なくありません。

とりわけ重要なのが価格の伝え方。
実は、いつ、どのようなタイミングで
価格を伝えるかによって売れ行きは大きく
変わってきます。

先日、ある高級枕を販売している人と
話をする機会がありました。

枕というと高級品ではテンピュールの枕
を思い浮かべますが、

通常は数千円、高くても1万5,000円
くらいが一般的です。

しかし、そのお店で販売している枕は
安いもので25,000円、高いものは
35,000円で販売しているそうです。

そんな高い枕を買う人なんているの?
と思うのですが、

なんと今までの販売累計は20万個。
全国で20万人の人に愛用されていると
いうから驚きです。

売れてる理由は、枕の高さや硬さなど
個人に合わせて完全にオーダーメイド
してくれること。

それと、製品寿命が来るまでは、
高さや中材の交換が無料でできること。

へたってきても新品同様に直してくれる
ことです。

確かに、素晴らしい枕だと思いますが
それにしても25,000〜35,000円という
のは高い。

何か売るためのコツがあるのですか?
と聞くと、

価格は、商品説明の最後に伝えること
だと言います。

まず最初に枕を買おうと思った理由
(今の枕の問題点、不満)を聞いてから
この枕にするとそれがどのように改善
されるかを、じっくり説明する。

そして、実際にその人用にサンプルの
枕をつくって試してもらう。

気持ち良さを実感してもらった後に
価格を告げると、

商品価値を実感した後なので
価格に対する抵抗感が薄れ
決断しやすくなるそうです。

これが、逆だとほとんどダメ。
枕ひとつで25,000円と聞いたとたん
「高っ!!」といって
話も聞いてくれないそうです。

要するに、高額商品では
商品の使用価値を十分に伝えた後に
価格を告げることが成約率を大きく
変えるということ。

順番を間違えると、買えるお客様でも
逃がしてしまうということです。

枕ですら価格を提示する順番によって
売れ行きが変わってくるのですから、
住宅ではなおさら。

じっくり商品説明を聞いてもらって
から価格を提示することが重要にな
ってきます。

特に、販売価格が競合物件より少し
高い物件では価格の提示には注意が
必要です。

価格訴求的な広告は絶対にNG。

商品説明をふんだんにして、
競合商品との違いを明確にする。
その上で、価格を伝えることが重要に
なります。

だから、価格は探さないとわからない
くらいで十分。

この物件良さそうだけど、
価格はいくらなの?

と、思わせるような提示の仕方で
大丈夫です。

価格は大きくわかりやすく
というのは価格訴求で売る物件には
効果的ですが、

価格ではなく価値で売る物件の場合
は当てはまりません。

そこのところお間違えなく。