いつまで土地転がし続けますか?


建売業者さんを2つのタイプでわけると

土地を重視するタイプと
建物を重視するタイプにわかれます。

土地を重視するタイプは、
不動産会社が建売住宅に参入した場合や
パワービルダーと呼ばれるような人たち。

それに対して
建物を重視するタイプは、
工務店や設計事務所などもともと建物を
建てることで生計を立てていた人たち。

数的には、
圧倒的に土地を重視する人たちが多い
ように思えます。

どちらがいいとか悪いとかは
ありません。

ただ、土地を重視するタイプの人たちは
景気の変動を受けやすいということだけ
注意しておかなければなりません。

そう、株と同じ。

株の代わりに土地を扱っているという
イメージでしょうか。

だから割安な株(土地)を探すのに
やっきになる。

当然といえば当然。
割安な株を見つけられれば
ひと儲けできますから。

実際、多くの人たちが株売買ならぬ
土地売買で儲けてきました。

今も多くの業者が
土地売買で儲けています。

実際、これで儲けてしまうと
金額が大きいだけに知らず知らずの
うちに中毒になってしまいます。

何しろ、
相場を操っているだけですから。
右から入ってきた情報を左に流す。

実際は、土地を買って整地して
区画割りをして仲介業者に情報を流す。

そんな作業が必要にはなりますが
勝負は土地を買う段階で決まっています。

だから、これに徹するというのも
ひとつの生き方ではあります。

デイトレーダーと呼ばれる投資家もいる
時代、デイトレーダーならぬ
土地トレイダーも有りかもしれません。

ただ、
そこには付加価値はついていませんから
相場が崩れたり、景気が悪くなったり
するとその影響はもろに受けます。

大きな取引であればあるほど
儲けも大きくなりますが、相場を見誤っ
た場合の損失も大きくなるということ。

ではどうしたらリスクを抑えられるか?

土地の場合は、株と違って自分たち
で付加価値が付けられます。

株はあくまで株。

株を発行している企業が
新商品を開発したりして企業価値を上げる
ことはできますが、

投資家がその株に対して
付加価値をつけることはできません。

しかし、土地は
あなたが建売業者なら自分で建物という
付加価値をつけて売ることができるのです。

つまりリスクヘッジを
建物によって行えるのです。

土地の相場が下がれば
それ以上の価値を建物に与える。
そうすれば物件の魅力は維持できます。

株との違いは、
自分で価格を維持することができること。

もっと言えば、
建物という付加価値をつければ
自分で土地の価格を上げることも可能に
なるということです。

それほど重要な建物ですが、
実際には大して重要視されていません。

土地の入手がうまい会社ほど
土地転がしだけで利益が出せるため
建物の重要性に気づいていないのです。

裏を返せば、土地重視の会社が
建物にもっと力を入れれば盤石な建売業者
になれるということ。

景気に左右されない強い会社になれると
いうことです。

あなたの会社は建物にどれだけ力を入れて
いますか?

また先行き不透明な時代になってきました。
そろそろ本気で建物に力を入れる時代ですよ。