堅実経営のための、マネする技術。


最近、わが家の近くに新しい家が4軒
建ちました。

内訳は、1軒が、建売住宅。
もう1軒が、ダイワハウス。
そして2軒が、ヘーベルハウス。

個人的な趣味は別として
ヘーベルハウスを選ぶ人が多いのは事実。

その不思議を解くために
実は、私もヘーベルハウスの会員になっ
ています。

会員になってみてわかったのは、
ヘーベルハウスは営業プロセスが
よくできているということ。

頻繁にDMは送ってきますし、
カタログや小冊子など
他の会社より物件の見せ方がうまい。

まあ、坪単価がかなり高い物件ですから
客層もそれなりだからでしょう。

営業マン教育もマーケティングも
きちんとしているという印象です。

ヘーベルハウスのように
ユニークな個性を持った建物は、
好き嫌いはありますが、
ある一定のファンがいるのが特徴です。

万人受する建物ではありませんから
ファンの数を大きく増やすことは
難しいかもしれませんが、
安定した売上を上げるにはもってこい
の商品。

堅実な経営を目指す人には、
参考になることがたくさんあります。

実際、建売住宅でも
ヘーベルハウスと同じ外壁材を使った
建物がよくあります。

アーネストワンなどのパワービルダー
を筆頭に中小の建売業者も結構利用
しています。

ただ、売り方を見ると
ヘーベルハウスの魅力を十分に活かし
切れてはいないようです。

せっかくヘーベルハウスと同じ素材
を使っているにもかかわらず、

ヘーベルハウスのマネではない、別物
のような印象を与えようとしています。

妙なプライドがあるからでしょうか、
ヘーベルハウスと同じ外壁なのに
オリジナリティーを出そうとしている。

単調な印象を変えようとして
カラーリングをほどこしたりして
無理やりデザインしようとしている
ように思えます。

実は、これは大きな間違いです。
オリジナリティーを出そうとすれば
するほど、魅力はなくなります。

なぜなら、ヘーベルハウスがいいと
思っている人は、ヘーベルハウスと
いうブランドが欲しい人だからです。

本当はヘーベルハウスで建てたい、
でも予算的にかなわないから、
ヘーベルハウスに限りなく近い物件が
欲しいのです。

だから、そこにオリジナリティーが
加わってしまうとヘーベルハウスでは
なくなってしまいます。

ブランドが消えてしまうからです。

必要なのは、
オリジナリティーではなく、
本家本元と見間違うようなコピー商品。

知らない人が見たら
ヘーベルハウスと見間違うような
コピー商品が必要なのです。

外観も内装もほとんど同じ。
違うのは、価格だけ。

ブランド力をはずすことによって
内容はほとんど同じだけど、
こんなに安くできました。というのが
ウリになるのです。

もちろん、コピー商品ですから
内容も売上もオリジナルを超えることは
できません。しかし、二番手としては
安定した売上を確保できます。

逆に、本家本元が頑張れば頑張るほど
二番手の売上が伸びるという相乗効果
もあります。

だから、戦略としては「あり」なのです。

コピーすることは
決して恥ずかしいことではありません。

大企業ならいざ知らず、
中小企業にとってコピーすることは
生き残る上で必要最低限の技術。
プライドを持ってコピーすることです。

ただし、
コピーするなら徹底的にコピーすること。

本家が驚くほどのコピーを
することがコピー業者の礼儀であり、
オリジナルをつくる礎になります。

ヘーベルハウス、
参考になりますよ。