戦う相手を間違えていませんか?


建売業者さんのコンサルティングを
しているとよく思うことがあります。

それは、戦う相手を間違えている会社
がほとんどだということ。

だから、いつも同じような困難に
ぶち当たる。

そして、なんとかそれを乗り越えても
また同じ困難がやってくる。

それの繰り返し。
結局、根本的な問題を解決していない
ということ。

その根本的な問題というのが
戦う相手です。

戦う相手を間違えると絶対に勝てない。
たまに勝つことはありますが、
それはたまたま。実力ではありません。

しかし、
それを実力と勘違いしてしまう。

それが不幸のはじまりです。

実力と勘違いしてしまう最大の原因は、
時代のチカラ。

景気が良かったり、世の中の流れが
味方してくれたりすると売れることが
ある。

実際、建売業界は今までは世の中の
流れに助けられてきました。

しかし、そんな時代背景を理解してい
る人がほとんどいない。

だから、「実力」と「たまたま」を
勘違いしてしまうのです。

中小零細業者は、人も物もお金も情報
も限られています。

その限られた、人、物、金、情報で
戦うには、戦いやすい土俵を選ぶこと
が最大の戦略。

強い相手と同じ土俵で戦っても
勝ち目はありません。

たとえば、パワービルダー。

飯田グループホールディングスの
2013年度の販売戸数は29,459戸。
売上高は9,075億円。

今や、大和ハウス工業、積水ハウス、
三井不動産、三菱地所に次ぐ不動産業界
第5位。

三井不動産レジデンシャルの分譲戸数が
年間800〜900戸ということを考えれば
桁違いの規模です。

そんな会社と同じような商品、
同じような一次取得者を相手にして
勝てるわけがありません。

今すぐ違う土俵を探すべきなのに
なかなかそれができない。

できない理由を並べて問題を先送りに
する。そしてまた、同じ問題が起きる。

悪循環です。

では、どうしたらいいのか?

パワービルダーが相手にしない客層、
大手不動産会社が相手にしない客層を
相手にすること。

ニッチと呼ばれる
特定のニーズや需要、趣味を持った
客層をターゲットにすることです。

実は、パワービルダーもニッチを
ターゲットにした戦略でここまで
大きくなりました。

パワービルダーのターゲットは、
大手不動産会社が相手にしない小規模
な土地。

彼らが相手にするのはせいぜい数十棟
の現場まで。

いくら条件が良くても大手のような
数百戸という規模の土地には手を出し
ません。

そのかわり、1戸でも分譲できれば
小さな土地にも手を出します。

絶対に大手と戦わないという戦略を
徹底した結果が、大手を凌ぐ規模に
まで成長した秘訣なのです。

儲かっている会社、
これから儲かる会社は、
そんなニッチな市場を相手にする会社。

パワービルダーや大手不動産会社と
同じ客層に同じような商品を提供する
会社に明るい将来はありません。

あなたの会社は、
パワービルダーや大手不動産会社と
戦っていませんか?

最大で最強の戦略は、
戦わずして勝つこと。

彼らが手をつけていないニッチな市場
を見つけることです。