差別化できなければ売り方を変えろ!


売れない建売住宅の原因を探って
いくと、共通することがあります。

それは、他の建売住宅との違いが
明確でないということ。

これを経済用語では、
コモディティー化といいます。

コモディティ化とは、
商品が個性を失い、消費者にとって
はどこの会社の商品を購入しても大
差ない状態のこと。差別化の逆の状
態です。

こうなると起こるのが価格競争。
どこも同じような商品なら少しでも
安い商品が欲しいというのは人の常。

最近の客は安いものしか買わない…
というのは、実は売主が引き起こし
ていることが多いのです。

そこでオススメなのが、
売り方を変えるという方法。

商品は他社と大して変わらないのに
売り方を変えて大成功した例があり
ます。

その典型が、ドミノピザです。

あの伝説の、

「熱々のピザを30分以内にお届け
 します。30分超えたら料金はいた
 だきません」

という売り方はドミノピザが発祥。

この売り方を武器に全世界60カ国、
10,000店以上の店を展開しているの
ですから、たかが売り方を変えただ
けとはいえません。

この売り方が面白いのは、
商品のことは何も言っていないと
いうこと。

ひとことも「おいしい」とは言わず、
ただ熱々のピザが30分以内で食べら
れるということだけを訴えているこ
とです。

つまり、
商品では差別化していない。

「おいしさ」以外でお客様が不満に
思っていることを解消したというと
ころが他社を圧倒したのです。

そんなドミノピザですが、
今また新しい売り方で日本市場を
席巻しています。

その売り方は、お持ち帰りなら
「1枚注文すると1枚タダ」
というキャンペーン。

他社でもやっているところはありま
すが、これを前面に押し出している
のはドミノピザだけ。

他社は、あいかわらず「おいしさ」
を前面に押し出して不毛な戦いをし
ています。

ちなみに、こんなことをして儲かる
のか?という疑問がありますが、

実は、宅配ピザの原価は300円程度。
店まで取りに来てもらえれば、
人件費が削減できるので、
原価が2倍になったとしても600円。

それが、2,000円以上で売れるわけ
ですから十分利益は上がります。

その上、お得感は倍増。
どうせピザを頼むならドミノピザ
がお得というイメージを植え付る
こともでき一石二鳥です。

もちろん、これは建売住宅の販売
にも応用できます。

イベントをやったり、
プレゼントを配ったりと、
ちょっと他社と違う売り方をする
だけで、同じ商品でもお得感を演
出することができます。

他社と差別化できない商品を売り
たいなら、売り方を工夫しては
いかがでしょう。

ドミノピザのような画期的な売り
方が見つけられれば、一気に市場
を獲得できるかもしれません。

一考の価値ありますよ。