座して死を待つか、大量行動するか。


クライアントの紹介でお会いした
ある建売業者さんの話。

その建売業者さんは、かなり切羽
詰っていました。

在庫が全く売れず、
資金繰りのために新しい物件を買う
という自転車操業状態。

最近は金融機関の審査も厳しくなり
思うような借入額で借りられない状況
が続いていました。

遅かれ早かれ、
借り入れがストップするのは明らか。

唯一の脱出方法は、
在庫を処分すること。
それ以外に方法はありません。

そんな状況で相談にいらしたのですが、
これがなかなか大変。

まず、本人に当事者意識がない。

悲惨な状況を見かねた私のクライアン
トが連れてきたのですが、本人が自分
の意思で来ていないということ。

自分からなんとかしようと思っていな
い人を変えるのは困難です。

同じような状況でうまくいった事例を
紹介しても、

それは、私の地域では通用しない・・・
このあたりは特別な場所だから、と
うまくいかない理由が先に出てきます。

そうはいっても…
それはその会社だからできただけで…
うちはそんなことやったことないので…

とまあ、できない理由のオンパレード。

じゃあ、どんなことならできますか?
と聞くと、

・・・

会話が終了してしまいます。

これが、自分の意思で相談しにきた人
とそうでない人の違い。

他人がどんなに手を差し伸べても
本人にやる気がなければ何もできません。

以前、ある大手コンサルティング会社が
クライアントの成功率を自慢していまし
たが、

そのカラクリは、

本人が素直かどうか、
素直に言うことをやってくれるかどうか
で、コンサルティングを受けるか決めて
いることです。

つまり、成功する確率の高い人しか
コンサルティングしないということ。

成約率の高さは、
どんな人をコンサルティングするか、
によって事前に調整できるということ
です。

成功するかどうかは、
ノウハウの良し悪しで決まるわけでは
ありません。

成功するかどうかは、
本人が素直に行動するかどうか。

少々、ノウハウが未熟でも
一生懸命そのノウハウに取り組めば
活路は見いだせます。

できない理由ばかりを言う人、
行動しない人には、
どんなに優れたノウハウも無意味。

行動しなければ結果はでません。

在庫処分で困っている会社がすること
は、仕入れ物件を探すことではあり
ません。

社員全員で在庫を処分すること。
仲介業者まかせでなく自分たちで売り
切ることを考えることです。

やることは簡単。
週末にかならずオープンハウスを実施
すること。

週末に向けてオープンハウスのチラシ
を近隣の賃貸物件に投げ込みすること。

たったこれだけ。

これしか解決策はありません。

社長であろうと新入社員であろうと
プライドも何もかも投げ捨てて
ひたすらこれを繰り返す。

行動、行動、行動、
の繰り返し。

大量行動しか、当面の危機を乗り切る
方法はありません。

座して死を待つか、大量行動するか、

選ぶのはあなた。

ちなみに、この会社の場合は、
座して死を待ってしまいました。
・・・残念。