建売業界で不思議なことのひとつに
パンフレットがない、ということが
あります。
新築の分譲マンションでは、当然の
ように存在するパンフレット。
同じような価格の商品を売っている
のに、建売住宅ではほとんど存在し
ません。
理由はいくつか考えられるのですが
もっとも大きな理由は、パンフレット
がなくても売れてきたことでしょう。
わざわざパンフレットをつくって
説明しなくても売れてきた。
だから高いお金をかけてパンフレット
をつくる必要がなかったというのが
本当のところかもしれません。
特に、総戸数の少ない現場では、
パンフレットをつくる予算もないこと
が多く、パンフレットを意識すること
もありません。
結果として、それが業界の慣習にな
り今に至っているのでしょう。
では、この慣習はこれからも続けて
いくべきかということですが、私は
疑問に思います。
なぜならマンション業界や住宅業界
では、パンフレットを活用して売り
上げをあげているからです。
つまり、パンフレットをつくると売
り上げが上がるということが証明さ
れているからです。
他業界で成功している事例を真似る
ことは一番簡単に業績を上げる方法。
特に、ライバル業者がそれを知らな
い間は、大きな差別化になり、効果
は絶大です。
もちろん、１棟現場や棟数の少ない
現場で高級なパンフレットをつくる
必要はありません。
チラシを少し詳しくしたような内容
で十分。パンフレットというより、
物件の説明のようなチラシでOKです。
大切なのは、パンフレットという
形式より、物件を詳しく説明すると
いう姿勢。
これが今の建売業界には欠けています。
そのため、お客様に物件の価値が
伝わらない。
お客様があなたの物件を選ぶ理由が
わからないのです。
パンフレットで書くべきことは、
あなたの物件が他業者の物件とどう
違うのかということ。
そして、その違いがお客様の暮らし
にどうかかわってくるのか、という
ことです。
それをわかりやすく記載すること。
もちろん、他社と比べて違いがない
こともあるでしょう。
そんな場合は、他社との違いではなく
その設備、機能を利用するとお客様の
暮らしがどうかわるのか、ということ
を伝えればいいのです。
そうやって、あなたの物件を買う理由
をひとつひとつ説明していく。それが
パンフレットの役割です。
今までパンフレットの役割は、仲介
業者にさせてきました。営業マンに
ゆだねてきました。
しかし、仲介業者にはあなたの物件
の特徴やあなたの物件を購入するメリ
ットがわかっていません。
だから、お客様を説得できない。
比較しやすい価格でしか物件の魅力を
アピールすることができないのです。
大切なことは、
仲介業者やお客様にあなたの物件を
購入すべき理由を伝えること。
そのためには、パンフレットが一番
簡単な方法だということです。
まずは簡単なパンフレットをつくり
ましょう。そして営業マンに変わって
あなたがお客様にその物件の価値、
他の物件との違いを説明することです。
必ず効果のある方法です。
試してみる価値ありますよ。