価格の高さを克服する方法。


中小建売業者にとってコスト削減は
利益率アップのための重要な課題。

少しでも安く建てたい…とは思うも
のの、なかなかコスト削減できない
のが現実です。

結局、大したコストも削減できない
ままライバルと戦うことになり、
値引き圧力はそのまま利益率の減少
につながります。

コストを削減する方法はないわけ
ではありません。しかし、コストと
品質は表裏一体。

やみくもに削減すればいいという
わけでもありません。

では、どうしたらいいか?

以前、私がカーテンショップを経営
していたときの対処法をお教えしま
しょう。

ご存知のようにカーテンというのは
価格破壊が進んでいる商品。

国産カーテンの場合、定価の半額は
当たり前。

インターネットが普及してからは、
6割、7割引きというお店も現れて
きました。

当然、利益は薄利。
他社と同じ売り方をしていては、
利益は出ません。

他店と同じカーテンに見えないよう
に、品番を変えたり、おまけをつけ
たりと色んな方法を考えました。

そうしてなんとか利益を確保するよ
うにしていたのですが、一番問題だ
ったのがカーテンレールの取付代。

自社で職人がいないため、外注で
取付を頼んでいたからです。

そのため、自社で取付のできるお店
とは、そこで大きなハンデができて
しまっていたのです。

カーテン価格は同じ、または、少々
安くてもカーテンレールの取付代で
数万円高くなってしまう。

いいところまで話が進んでも、
最終的に他店に取付代で負けてしま
う、そんなことが何度かありました。

そこで考えたのが、
取付方法を選択制にする方法です。

お客様に取付方法を2つ提示して
選んでもらうというやり方です。

実際にやったのは、
ベテランの腕利き取付職人に頼む
方法と経験の浅い職人に頼む方法。

経験の浅い職人は、研修を兼ねて
いるので安くできるという理屈です。

価格で選ぶなら経験の浅い職人。
腕で選ぶならベテランの腕利き職人。

どちらもカーテンレールは付きます
が、微妙な出来栄えや安心感が違う
ことを伝えます。

その上、実際に利用している人の割
合も伝えます。約8割の人が腕利き
職人を利用し、約2割の人が価格の
安い職人を利用しているデータを見
せて選んでもらうようにしたのです。

その結果、レールの取付代金で他店
にお客様を取られることはほとんど
なくなりました。

価格が違う理由を明確にし、
お客様に選択させるという方法を
取ることによって、弱点を補うこと
に成功したのです。

ここで学んだことは、
お客様は価格だけで選ぶわけでは
ないということ。

価格が高くてもその理由に納得すれ
ば喜んで高い価格を払ってくれると
いうことです。

大切なのは、価格の根拠をしっかり
わかりやすく説明すること。

その説明が足りなかったり、
いい加減だったりすると、
価格が妥当であってもお金を払って
くれないということです。

思い切って高い価格を提示しましょう。
そしてその根拠をわかりやすく伝えま
しょう。

そうすれば意外なほどお客様は納得
してくれます。

ぜひお試しください。