経営者は数学的に考えろ。


あなたは数学が好きですか?
もし、あなたが数学好きなら
立派な経営者になる素質があります。

そして、もしあなたが数学嫌いなら、
少しだけ数学を好きになる努力をしま
しょう。それだけで会社の経営はうん
とラクになります。

正直にいうと、私は数学が嫌いでした。
しかし、今コンサルタントという立場
で経営者に接するとき、数学の重要性
を実感しています。

数学といっても、
何も難しい公式や問題を解けるように
なる必要はありません。

数学を解くように、
私たちに起きる問題を分解して分析す
る能力を鍛えましょうということです。

とくに大切なことは、
問題を分解して考えるということ。

これができるようになると、
問題のボトルネックがわかるように
なります。

そして、問題さえわかれば
対策が練れるので業績が改善できる
ようになるということ。会社が停滞し
なくなります。

簡単な例で見てみましょう。

例えば、あなたの建売住宅が売れない
で苦戦しているとします。

建売住宅を売るための要素が、
価格力(価格の魅力)
建物力(建物の魅力)
販売力(売るための能力)
の3つで構成されているとすると、

あなたの建売住宅を売る公式は、

価格力 X 建物力 X 販売力

になります。

それぞれの数値を掛け合わせ
ある一定の数値を超えるところが
売れるポイントです。

仮に売れるポイントを
400としましょう。

400を超えるためには以下のような
数字が必要になります。

価格力 建物力 販売力 合計
 8   8   5  320
 8   8   6  384
 8   8   7  448
 9   8   5  360
 9   8   6  432
 9   9   5  405
10   8   5  400

10点満点中8点というのは、
かなりの高得点。問題ないレベル。

価格でいえば競合と比べても十分に
対抗できる価格です。

建物もしかり。
競合と比べても十分魅力的な建物です。

そうなると、
8点以上に得点を伸ばすのは現実的に
はかなり大変なこと。

価格力を8点以上にするには
大幅な値下げをしなければなりません
から利益が出なくなってしまいます。

また、建物についても完成している
物件では、建物の魅力を増やすことは
事実上不可能。

そうなってくると完成物件を売るには
販売力を上げるしかないということが
わかってきます。

仮に、販売をレインズやアットホーム
だけでやっているとしたら点数的には
5点程度。

まだまだ十分改善の余地があります。

おもしろいのは、
こうやって分析すると、
点数を上げるにはもっとも弱い部分
を強化するのが効率的だということ
がわかることです。

9点を10点満点にするのも
5点を6点にするのも効果は同じ。

であれば
5点を6点にする方がはるかに簡単
だということです。

これが数学的に考えることの魅力。
分解して、分析することの効果です。

経営も数学も論理は同じ。
複雑に見える問題を分解して分析する。
そしてボトルネックを見つけて改善する。
これだけで経営は一気に楽になります。

あなたが今抱えている問題は何ですか?

数学のように
分解して、分析してみましょう。

そうすれば、意外なほど
簡単に解決できるかもしれません。
お試しください。