戦術は戦略を越えられない。


コンサルティングの現場では即効性が
求められることが多々あります。

「3ヶ月以内に完売しなければいけ
 ないんです。なんとかしてください」

という期間限定型から、

「仕事はたくさんあるんだけど、
 まず、あなたの実力を証明してよ」

という実力証明型まで
そのかたちはいろいろ。

どちらにせよ、クライアントの心を
つかむには、即効性のある方法が一番
です。

即効性のある方法のことを戦術と呼
びますが、戦術にはパターンがあり
ます。

建売物件の置かれた状況を把握して、
過去に実施した戦略で成功率の高かっ
た戦術を利用して実行する。
それの繰り返し。

ある程度、経験を積んでくるように
なると、かなりの確率で成功するよ
うになります。

そのため、一度成功すると何度も
利用していただけるクライアントが
増えます。

中には、困った時の◯◯のような
使い方をしていただける業者さんも
いらっしゃいます。

ただ、そんな業者さんの経営が安定
しているかというと、安定していな
いことが多い。

では、なぜ即効性のある戦術を提供
しているのに経営が安定しないのか?

ということですが、

それは、戦術がどれだけ優れていて
も戦略が間違っていたら勝てないか
らです。

多くの人は、すぐに効果の現れる
戦術に魅力を感じます。

そして、魅力的な戦術を発見すると
それに頼るようになります。

しかし、戦術はあくまで戦略を達成
させるための手段。

小手先のテクニックです。

はっきり言えば、
小手先のテクニックを使えば、
魅力のない物件でも、魅力的な物件の
ように見せることも可能。

しかし、これには限度があります。

何度も何度も通用するわけではあり
ません。

逆に、何度も何度も小手先のテクニ
ックを使っているとお客様から信用
されなくなってしまう。

年がら年中、閉店セールをやっている
怪しいお店のように思われてしまうか
らです。

だからこそ、小手先のテクニックに
頼るのは本当に苦しいときだけにす
ること。

そして、小手先のテクニックで一息
ついたら、戦略をもう一度見直して
みることです。

本当にこの物件企画でいいのか?

本当にこの家はお客様を魅了する家
なのか?

本当にこの売り方で間違っていない
のか?

等々、
売れない理由を考えることです。

それをしない限り、
いつも小手先のテクニックを探しつづ
けることになります。

そして最終的に気づくのは、
どんなに戦術が優れていても戦略が間
違っていたら売れないという結論です。

あなたの戦略は大丈夫ですか?

最近、思ったように売れないというのは
戦略に黄色信号がともっているというこ
と。今までの戦略が通用しなくなったこ
との表れです。

小手先のテクニックで乗り越えるより
一度立ち止まって考えた方がいいかも
しれませんよ。