条件の悪い物件を売るには。


明らかに競合物件と比べると条件の悪い
つまり、売れにくい物件があります。

物件の概要だけを見たら
まず最初に振るい落とされるような物件。

そんな物件を期日までに
売らなければならないとしたら、

さて、あなたなら
どんな方法を考えるでしょうか。

もし思い浮かばないようであれば
参考にして欲しい事例があります。

それは、最近のエボラ出血熱騒動や
以前流行したSARS(サーズ)という
感染症の事例。

これらが流行した時の人間の行動には
不思議な特徴があります。

2003年ごろにSARS(サーズ)という
感染症が中国を中心に流行しました。

ニュースでしばしば報道されており、
中国では深刻な病気が流行っている…
日本にやってきたら大変なことになる…
と思っていた方も多いはず。

実際、わが家でも大量のマスクや消毒剤
を購入した記憶があります。

しかし、実際の数字を見てみると
私たちが思っていたほど大した病気では
ありませんでした。

2003年7月時点の、
中国国内でSARSを発症した人は5,327人。
死者は348人で残りの4,941人は回復して
います。

当時の中国の人口をざっと12億人としても
SARSにかかった人の割合は0.0004%ほど。
死亡者の割合は0.000029%です。

ほとんどかかる確率のない病気だったの
ですが、感染者が見られる地域への旅行
者は激減しました。

このように
実態とは合わない人々の混乱は
感情が優先されるときに起こります。

ある研究者によれば、
人は感情が高まると
物事の数が「多いか少ないか」には
無頓着になる一方、

単純にそれが「あるか、ないか」に
注意を向けるようになるとのこと。

つまり、重要な意思決定をする際に
感情的になってしまうと、
客観的なデータではなく、
表面的な情報で判断してしまう
可能性が高くなるということです。

逆に言えば、
客観的なデータでは売れにくい商品ほど
感情に訴えるセールスをすると売れると
いうこと。

これを建売住宅に当てはめれば
価格的に高い物件ほど
条件的に厳しい物件ほど
お客様の感情を刺激する売り方が重要に
なるということです。

土地の広さや建物の大きさ、設備
駅からの距離や住環境、価格など、
競合物件と比べて不利な物件であれば
あるほど、

室内に豪華な家具を置いたり、
キレイな雑貨を飾ったり、
パンフレットやチラシで購買意欲を刺激
するなど、お客様が惹きつけられるよう
な演出をするのです。

そして、感情的にこの家「素敵」と
思わせることができれば、
客観的なデータを覆すことができると
いうこと。

感情は客観的なデータに勝る。
お試しください。