昔の集客方法にこだわっていませんか?


相変わらずテレビで面白おかしく
伝えられている大塚家具問題。

派手な親子ゲンカとして伝えられる
ことが多いようですが、
本質は経営戦略の違い。

もっと言えば、経営戦略は同じ。
ただ単に集客の仕方が違うだけです。

テレビでは創業者の父親が高級路線、
現社長の娘が低価格路線と伝えられ
ていますが、それは間違い。

娘の現社長はひと言も低価格路線に
変えるとは言っていません。

むしろ、高級路線を収益の柱にし、
それに低価格の家具、雑貨も追加する
のが現社長の考え。

高級路線一本やりでは、
集客が見込めないため、
低価格商品も販売しながら
低価格で集客したお客様に
接客を通して高額な家具を提案する
のが基本的な戦略です。

それでは、創業者と現社長の大きな
違いは何か?

それは、集客方法。

創業者の父親は、
今まで自分がやってきたやり方。

つまり、チラシを大量に撒いて集客する
という方法。

それに対して現社長の娘は、
入りやすい店舗、
低価格商品の導入による集客増を
狙っています。

問題は、創業者の父親の主張する
新聞折込チラシによる集客方法が今でも
通用するのかということ。

大塚家具のチラシの枚数と来店者数は、

2002年に3億枚。
来店者数は83万人。

それが2006年には6億枚で
来店者数は63万人。

わずか4年でチラシの配布数を2倍に
したのにも関わらず来店者数が20万人
も落ちていることです。

これが2006年のことですから
2015年の今は新聞購読者数の減少で
その影響はもっと大きいでしょう。

これらのデータを見て
冷静に考えれば父と娘、
少なくとも経営戦略的にはどちらが
正しいかは一目瞭然。

ただ、経営戦略が正しい方が勝つとは
限りませんから、興味は尽きません。

まあ、大塚家具のような路線対立は
どの業界にもあります。

建売業界もしかり。
時代が変わっているにも関わらず
かたくなに昔ながらの集客方法に
こだわっている経営者も少なくありません。

大切なことは、
時代のニーズに合わせて柔軟に対応できる
企業体質をつくること。

昔の成功体験は捨てることです。

必要なのは今、通用する成功体験。
昔の成功体験にこだわっていては
時代から取り残されてしまいます。

あなたは大丈夫ですか?