完成販売はリスクがいっぱい。


懇意にしているある建売業者さんの話。

規模としては小規模な建売業者さん。
会社は社長と仕入れ担当の2人だけ。

そんな小さな会社がある土地を仕入れ
ました。その会社にしてはそこそこの
広さの土地。10棟以上の現場ですから
1年分の仕入れになります。

その土地の情報を持ってきたのが、
仕入れ担当者。

パワービルダーとの価格競争に打ち勝
って仕入れた土地。場所はいいのです
が、価格は決して安くはありません。

その上、開発にも時間がかかる土地。

金利負担や様々なリスクを考えると
早めに販売を開始した方がいいのです
が仕入れ担当者はそうは思っていませ
んでした。

彼の考え方は、完成してから販売すれ
ばいいというもの。

完成前に売り出しても物件の魅力が
伝わらない。それより完成してから
売り出した方が一気に売れるという
考え方です。

まあ、多くの建売業者さんが同様の
考え方を持っています。

しかし、
この考え方は基本的には間違いです。

なぜなら、
リスクが大きいから。

この場合のリスクとは、
見込み客の関心を引き続けることと、
社会情勢の変化です。

まず、その土地に興味のある見込み客
の関心を、完成まで持続させることが
難しい。

考えてもみてください。
もしあなたが家を買いたいと思ったとき
半年先かいつ販売になるかわからない物件
を何の情報もなく待つことができますか?

現地に販売価格や物件の概要が記載されて
いるならまだしも、そんな情報もない中で
待ち続けるのは無理というもの。

購入を真剣に考えている人ほど、
他の物件を購入する確率は高まります。

そしてもうひとつが、社会情勢。
自然災害はもとより、経済情勢の変化
など私たちの予想もつかないことが起
こるのが世の中。

土地を仕入れた時の社会情勢がそのまま
続くという保証はありません。

その上、ライバル会社がもっと安い物件
を近所で売り出すということも考えられ
ます。

そうなれば完成後に一気に売るという
計画は万事休す。絵に描いた餅に終わっ
てしまいます。

だからこそ、売れる時に売っておく。
少しでも早めに販売するというのは
商売の鉄則です。

実際、この物件も社会情勢の影響を
受けました。

土地を仕入れた時には、引く手あまた
だった物件ですが、いざ完成して販売
をはじめるとサッパリ。

あれだけちやほやしていた仲介業者も、
知らん顔です。

大切なのは、
少しでも早く販売すること。
そのための努力を惜しまないことです。

あなたは
青田での販売を心がけていますか?

どうしたら青田で売れるようになるか、
青田でもよろこんで買ってもらえる方法
はないか、考えてみてください。

ポイントは、青田で買った方が得だと
お客様が思えるかどうか。

そう思わすことができれば青田売りは
決して難しくありません。

じっくり考えてみてください。