これからも昔の売り方で戦いますか?


大塚家具のお家騒動が決着しました。

今回の騒動については、
いろんな見方があり、
とても他人事とは思えないのですが、

今回の決着にも参考になることが
たくさんありました。

そのひとつが、
大塚家具の販売手法について。

マスコミでは、
会長派は、会員制による高級品販売。
社長派は、誰でも入れるカジュアルな店
による中級品販売。

と伝えています。

本当は、そんな単純な路線の違いでは
ないのですが、多くの消費者や株主は
販売路線の対立と捉えていたようです。

結果は、というと
大塚家具の関係者を除く投資家の8割
以上が社長派を支持。

つまり、
会員制による高級品販売ではなく
誰でも入れるカジュアルな中級品販売
の方がいいと判断したのです。

確かに会員制販売は、
バブル期には威力を発揮しました。

もちろん、今でもある程度効果がある
のは確かです。

しかし、時代は変わりました。
特にインターネットが普及してからは、
消費者の購入形態が大きく変化。
その影響を無視することは企業にとって
致命傷になりかねません。

今回は、
会員制に対する消費者のアレルギー。

ベネッセによる個人情報の流出問題を
はじめ、個人情報に対する警戒感。

そして何より、
店員がマンツーマンで接客することに
対して、それを心地いいと思う人が
少ないということです。

まずは、気軽に家具選びを楽しむ。
その上で、必要があれば詳しく店員に
相談できる。

それが、株主および消費者の望む販売
形態だということです。

それがわかってないと、
消費者の望む売り方ができません。

つまり、
商品が悪いから売れないのではなく、
売り方が悪いから売れなくなって
しまうのです。

これは、建売業界も同じ。

建売業者さんの中には、広告掲載禁止
を社是のように掲げている業者さんが
多くあります。

広告掲載禁止ということは、
お客様がその建売住宅を買うためには
どこかの不動産会社に紹介されない限り、
買うことはできないということ。

つまり、不動産会社に問い合わせをして、
個人情報を提供してからでないと、
その物件には巡り会えないということです。

まさに、会員制による家具販売と同じ。

会員登録をして、営業マンに付き添わ
れて商品を見て回る。

大塚家具の会員制と同じことをお客様に
強いているということです。

確かに、この販売方法でも今までは
効果がありました。

未公開物件です、といえば多くのお客様
が飛びついてくれました。

しかし、時代は変わったんです。
それを認識できるかどうか。

それがわからないと、
いくらいい家をつくっても、
思うようには売れません。

今回の大塚家具騒動では、
会員制による営業マンがピタッと寄り添う
売り方に「No!」が突き付けられました。

あなたはこの「No!」をどう捉えますか?

他人事として捉えるか、
自分のこととして捉えるかで、
あなたの将来も大きく変わってきます。

じっくり考えてみてはいかがですか。