自分のルールにこだわるな。


引っ越しシーズンという言葉がある
ように、住宅の販売に適した時期と
いうものがあります。

まぁ、一般的には春。
新入学の時期に合わせて住まいを変
える人はたくさんいます。

当然、その時期に合わせて多くの人
が住まい探しをはじめます。

だから、その時期に物件を売り出す
と売りやすい。当たり前のことです。

逆に、その時期を過ぎると旬のお客
様はいなくなり、急いではいないけ
どいい物件があれば…というお客様
が残ります。

要するに、決まりにくい、難しいお
客様が残るということ。

だからこそ、旬の時期に売るのは重要
です。

しかし、旬の時期に工事が間に合わ
ないということもあります。

事情は色々ですが、結果として間に
合わないことはよくあること。

その時にどうするかで、
その物件の運命は大きく変わります。

ある建売業者さんの場合、
3月上旬には完成予定だったのですが
完成が1ヶ月ずれ込みました。

この業者さんの考えは、
建物は完成してから売るという考え。

工事中の現場は売らないのが通常の売
り方です。

理由は、完成物件の方がインパクトが
強いから。今までもそうしてきたから
という理由です。

確かに、一理あるのですが
問題は旬の時期をはずしてもそのルール
に従うべきかどうかということ。

絶対に変えてはいけないルールなのか
ということです。

私はそうは思いません。
むしろ、ルールは臨機応変に変えるべき
だと思っています。

特に、自分の力ではどうにもならない
世の中の流れなどには逆らわないこと。
それが商売の鉄則だと思います。

結局、この建売業者さんにも無理を言
ってルールを変えてもらいました。

2月上旬から販売を開始したのです。

結果は、4軒中3軒が3月までに売れ
ました。完売とはいきませんでしたが、
まずまずの成績。

ただ、残りの1軒が売れたのは8月。

旬の時期がずれただけで、同じ物件
でもこれだけの違いがでたのです。

あなたは自分のルールにこだわって
旬の時期を逃したりしていませんか?

世の中の流れは自分の力だけではどう
にもなりません。

流れに逆らうより、流れに乗る。

これって、どんなテクニックより
大切ですよ。