わかりやすい言葉で説明できますか?


私が仲介営業をしていた時の話。
あるお客様から査定の依頼がきました。
確か、錦糸町かその周辺のマンションです。

指定された時間に行くと、
ご主人がひとり待っていました。

聞くところによると、その日は一日中査定
のため、仲介業者がやってくるとのこと。
奥様とお子さんは実家に返したという徹底
ぶり。なかなかのツワモノです。

一通り、査定額とその根拠について
話した後、ご主人からでてきた質問は、

「私があなたに依頼するメリットは
 何ですか?」

という質問。

かなり直球ですが、
究極の質問といえば究極の質問。

予想外の質問だったので
正直、すぐには言葉がでてきませんでした。

もちろん、
他社と差別化できる具体的なメリットが
なかったわけではありません。

仲介手数料半額でやっていましたし、
キャリアも20年以上。他にも、他社に勝て
る要素はたくさんあります。

ただ、すぐに言葉に出して説明できるよう
準備をしていなかっただけです。

しかし、
お客様はそこを見逃しませんでした。

考えながら説明している私の態度。
説得力に欠ける話の構成。

そこを見抜かれたのでしょう。
結局、その人からは売却の依頼は取れませ
んでした。

その時実感したのが、言葉でわかりやすく
説明することの重要性です。

どんなに差別化できるメリットがあっても、
すぐに言葉で説明できなければ、
それはないのと同じ。

説得力のある話し方ができなければ、
せっかくの差別化も意味がなくなって
しまうということです。

そして何より、
自分が思っている差別化要素は、
本当に差別化に役立っているのか?
ということです。

自分では他社よりすぐれていると思って
いてもお客様からはそれが魅力に見えない
こともあるということ。

ひとりよがりな差別化になっていないか
ということです。

だからこそ、自社の魅力を言葉にする
ことが重要なのです。

そして、その言葉を聞いた人がそれを魅力
として思ってくれるかどうか、それを確認
することが重要なのです。

あなたはあなたの会社を選ぶ理由を言葉に
して説明できますか?

まずは、あなたの物件を選ぶ理由を言葉
にしましょう。

そして、その言葉が説得力のあるものか
どうか、誰かに聞いてもらいましょう。

その言葉が、誰にでもわかる言葉で
説得力のある言葉になったとき、
あなたの会社は大きく飛躍できます。

これ、重要です。