伝説の仕入れ担当者の話。


仕入れ担当者の能力を測るとき、
多くの建売業者はどれだけ新しい物件
を仕入れたか、ということを評価基準
にしています。

年間の販売目標が設定されている会社
では仕方のないことかもしれませんが
これはかなり危険なやり方。

経済が右肩上がりのときは効果を発揮
しますが、不景気が訪れると一気に危
機を迎えます。

それに対して、
ある建売業者さんは仕入れの総額では
なく、利益額で仕入れ担当を評価して
います。

これは、その担当者が仕入れた現場で
どれだけ利益が出たか、それだけを評価
の基準にするやり方です。

この評価基準のいいところは、
営業センスのある仕入れ担当が生まれ
ること。ムリな仕入れをしなくなり、
会社の倒産リスクが低くなることです。

そんな評価基準を採用している建売会社
で、伝説の営業マンがいました。

とにかく彼の仕入れる物件は、売れる。
数は多くはないのですが、ハズレがない。

もちろん、すべて即日完売ということは
ありませんが、彼の設定した期間内で
ほぼ完売できてしまうのです。

物件の仕入れルートは、他の営業マンと
変わりはありません。

仕入れ価格の評価の仕方も、他の営業マン
と変わりはありません。

唯一違うのは、
購入する人を予測すること。

どんな人が購入するか、ちゃんと想定
できていることです。

彼のやり方はこうです。

まず、近隣で直近に売られた類似物件を
探します。

大抵はレインズの成約情報をみて、
成約価格と成約までの期間をチェックし
ます。

その後、実際にその現地に行きます。
そしてここからは彼ならではのテクニック
なのですが、

実際にその現場を購入した人に、
なぜその物件を購入したのか、
以前はどこに住んでいたのか、
などを聞いて回るのです。

もちろん、全員が全員彼の質問に答えて
くれるわけではありませんが、

それなりのステップを踏むと、
結構な確率で答えてくれるといいます。

そして、彼なりの予測を立てるのです。

彼が仕入れようとしている物件は、
どこに住んでいる、どんな人が購入するか
を予測するのです。

それが明確になったとき、
彼はその土地を仕入れるといいます。

逆に、それが明確にならないとき、
購入者のイメージが立たないときは、
購入しないといいます。

そしてここからが
彼のすごいところですが
その情報を仲介業社に提供することです。

近隣で実際に購入した人が、
以前どこに住んでいて、どんな理由で
その物件を購入したかという情報を仲介
業社と共有します。

それをすることで、
仲介業社のモチベーションが上がり、
具体的な営業戦略が生まれます。

あなたの会社には伝説の営業マンが
いますか?

もしいないなら、
この伝説の営業マンと同じことを
やってみてください。

必ず効果ありますよ。