儲け話に夢中になっていませんか?


先行き不透明な世の中だからでしょうか
アパート経営が大ブームです。

ただ、ここ数年のアパートブームは、
少し異常。

空き家が全国で750万戸を超えるという
のに、誰も彼もがアパート経営に参入し
ています。

まあ、これは不動産業界では時々起きる
こと。

事業用資産の買い替え特例があった頃
にも、今のようなアパートブーム、
投資マンションブームはありました。

そんなアパートブームを利用してか、
最近は建売業者さんの多くが新築アパー
トの販売に参入しています。

利回りのいい物件はもちろん、
少々利回りが悪くても売れる今、
アパート市場に参入しないのはバカと
でもいうように、多くの建売業者さん
が新規参入しています。

売れる商品が目の前にあるわけですから
参入するのは、悪くありません。

ただ問題は、本業を忘れている建売業者
さんが多いこと。

どちらかというと、本業の建売住宅の
販売がうまくいかないからアパート事業
に参入するという会社が多いことです。

資金繰りを改善するために、一時的に
参入するのはいいでしょう。

本業の傍ら、副業的に参入するのも
いいと思います。

ただ、決して本業をおろそかにしない
ことが重要。

なぜなら、アパートブームは必ず去る
からです。

その時に、本業もうまくいかない、
アパートも売れないでは、事業は一瞬
で崩壊します。

アパート事業への参入で会社を立て直す
はずが、逆に会社を窮地に追い込むこと
になりかねません。

ブームに乗ってお金儲けをすることは、
簡単です。

しかし、ブームから降りることは容易
ではありません。

ブームに乗っかるより何倍も難しいの
が、撤退です。

あなたは「たまごっち」というゲーム
を知っていますか?

そう、あの一世を風靡したバンダイの
ゲーム機です。

最盛期には、国内で2,000万個、海外
で2,000万個も売れたという伝説のペット
育成ゲーム。

あの超人気商品の末路を知っているで
しょうか?

実は、最終的には250万個の在庫を抱え
45億もの赤字をつくりました。

それまでに経験したことのない大ブーム
に増産を行ったバンダイは、ブームの沈静
化とともに不良在庫の山を抱え、在庫保管
費などが経営を圧迫、またたく間に経営危
機を迎えることになったのです。

それほど、ブームというのは恐ろしい。

大切なことは、本業から離れないこと。
安易にブームに飛びつかないことです。

ブームというのは必ず去るものですよ。