当たり前のこと、できていますか?


日経MJによれば、オンワード樫山の英
国ブランド「ジョゼフ」が好調だそうで
す。

ジョゼフは1972年に英国で創業され
たブランドで、オンワードグループが2
005年に約170億円で買収しまし
た。

日本や欧米で展開しており、14年2月
期の全世界での売上高は163億円。

14年2月期の日本での売上高は前の期
比9%増の45億円。店舗数は紳士・婦
人で約70店と、10年度からほとんど
増えていないにもかかわらず、売上高は
2割増えたといいます。

きっかけは2010年の戦略転換。

商品の軸が定まっていなかったため、特
長がわかりにくくなっていた各アイテム
の強みを分析。

特長を生かした商品作りを進める方針に
変更したことです。

例えば、紳士用ジャケット。

好調な商品を分析すると「軽い」「ス
トレッチ性がある」「しわになりにく
い」点が支持されていることが判明。

この3要素を軸に種類を増やしたとこ
ろ、3年前に比べて売上高が2桁伸びた
といいます。

ポイントは、強みを強化したこと。

売上アップのための戦略としては当たり
前といえば当たり前ですが、できている
会社は決して多くはありません。

多くの会社は、売りたいという意識が強くなりすぎると、あれもこれもと色んな
要素を詰め込みすぎます。

その結果、何が強みなのかがわからなく
なってしまう。そして、特徴のない商品
になり、価格競争にさらされることにな
ってしまうのです。

それを防ぐには、強みをしっかり把握し
て、それを売りにすることです。

具体的なやり方としては、
まずお客様に、なぜその商品を選んだの
かということを確認すること。

お客様の生の声を聞くことです。
お客様の生の声を聞くというのはマーケ
ティングでは常識中の常識。

ここに売上アップの秘訣が隠されている
のですが、ほとんどの会社はこの作業を
しません。

ジョゼフの場合は、ここをしっかりと確
認したのが成功の要因。

その結果、わかったことが紳士用のジャ
ケットの場合は、「軽い」「ストレッチ
性がある」「しわになりにくい」の3
点。

それがわかれば、後はそれを強化するだ
け。広告や販売の際に、その部分をもっ
とわかりやすく伝える、その部分を強化
した新商品のラインナップを増やすなど
の方法が考えられます。

そうすれば売上を伸ばすのは簡単。
ジョゼフが好調なのもうなずけます。

もちろん、これはそのまま建売住宅の販
売にも応用できます。

ポイントは、お客様がなぜその物件を選
んだのか、どこが気に入ってその物件に
決めたのかを、しっかりと把握するこ
と。お客様から直接声を聞くことです。

お客様が商品を購入する理由は、いつも
同じではありません。

時代によって変わることもあれば、購入
者の年齢、所得、ライフスタイルによっ
ても大きく変わります。

だからこそ、常にお客様の声を聞くこと
が大切なのです。

あなたの会社は、お客様の声に耳を傾け
ていますか?

もしあなたが最近、売れないと悩んでい
るなら、売れない原因は、そこにあるの
かもしれません。

一度、確認してみてはいかがですか。