ターゲット、絞っていますか?


「売りたかったらお客様を絞れ!」
とはマーケティングではよく言われるこ
と。物を売る人にとっては常識のひとつ
と言っても過言ではないでしょう。

しかし、これがなかなか難しい。

マーケティングの知識がない人、
マーケティングの知識があっても実際に
実務で行動していない人には怖くて仕方
ない。

その結果、当たり障りのない八方美人な
広告づくりをしてしまいます。

結果は、・・・。

ターゲットを絞っていないのですから、
当然ターゲットには届きません。
届かなければ売れないのは当たり前。
これの繰り返しで消耗していきます。

以前、私がある高額な土地の広告を頼ま
れたときもそうでした。

高級住宅地の一角の土地でしたが、
価格は15,000万円位。

ちょっとやそっとでは売れない土地で
す。なにしろ建物の価格まで入れると2
億円近い家です。当然、買える人は限ら
れています。

そこで打ち出したキャッチコピーが

1億5,000万円の土地、それを高いと思
わない人へ。

というキャッチコピー。
ターゲットを絞り、ターゲットの自尊
心をくすぐるコピーです。

実はこれ、有名なコピーのパクリです。
もともとのコピーは、

10万8,000円のラジオ それを高いと思
わない人

という1967年の松下電気のラジオの
コピーです。

当時の大卒の初任給が確か、26,200円
だったと思いますから、なんと4倍以上
の価格。

今なら1台100万円という感じのラジオ
でしょうか。

当然、そんな高額なラジオを買える人は
限られていますから、ターゲットを絞る
という意味でこんなコピーが考えられた
のだと思います。

今でもかなりのインパクトを持つコピー。
このコピーを考えた竹岡美砂さんという
コピーライターも凄いのですが、
そのコピーを許可した松下電気も凄い。

物を売るということは、どういうことか
をよく理解されていたのだと思います。

で、私の場合はどうだったかというと、
あえなく却下。

当たり障りのないキャッチコピーに変更
させられました。

絞りすぎるとお客様がいなくなってしま
う・・・、絞りすぎると売れない・・・
と思われがちですが、

土地や一戸建ての場合は、一人気に入っ
たお客様を見つければいいだけ。だから
思いきった絞り込みが可能です。

まずは勇気を振り絞りことからはじめま
しょう。他社と同じことをしていては、
他社と同じ結果しか得られません。

お試しください。