販売図面で決まります。


もしあなたが、気に入れば絶対に買うと
いうお客様の前で、一度だけプレゼンを
する機会があるとしたら、どのようなプ
レゼンをするでしょうか?

それも、自分では一言も喋ってはいけな
いという条件付き。お客様に資料だけを
送ってプレゼンをしてくださいといわれ
たら・・・

実は、以前そんな状況を経験することが
ありました。

それは、
ある工務店さんのお客様でした。

その工務店さんが半年近く追いかけてい
たお客様。人間関係もできていて、いい
土地があればすぐにでも購入するという
お客様です。

購入自体は本気なのですが、条件が厳し
い。正直、そのお客様の希望をすべて叶
える物件はありません。

どこかでなにかを妥協しなければいけな
いのですが、そのきっかけが難しいので
す。

色々と資料は送っているのですが、
最近はなかなか案内に結びつきません。

工務店さんが、これならいいかも・・・
と思った物件を送っても資料の段階で却
下。条件が合わないという理由で案内に
いたりません。

もちろん本人も自分たちの要求をすべて
満たすような物件はない、というのは頭
では理解しています。

しかし、条件を変えるきっかけが見つか
らない。条件を変えてまで見たいという
物件に巡り会えないのです。

そんな時、駅からバス便の場所に、いい
土地が出ました。価格、広さ、小中学校
までの距離など、交通の便以外はほぼ条
件を満たしそうな物件です。

現地まで来てもらえれば決まりそうな物
件ですが、問題は資料を見て興味を持っ
てもらえるかどうか。

今までのパターンでは、資料の段階で却
下された物件と同じような条件です。

そこで、ひとつ工夫を凝らしました。
資料を本格的につくったのです。

まず、不動産業者がつくっていた販売図
面をそのまま送るのを止めました。

正直、不動産会社がつくっていた販売図
面では魅力が感じられません。

お客様が購入の条件としていたのは、小
さい子供がいるので小中学校までの距離
が近いこと、そして、公園や緑が多いこ
とです。

つまり、子育てに適した場所であること
が最重要条件。それが不動産会社がつく
っている販売図面からは一切感じられな
かったのです。

そこで販売図面を一からつくり直しまし
た。写真をふんだんに使い、学校やスー
パーまでの距離や周囲の住環境をすべて
網羅。バス停のバスの時刻表もつけて送
ったのです。

写真の数は50枚以上。現地に行かなく
ても現地の様子がわかるような資料にし
たのです。

結果は、努力のかいあって案内で即決。
半年の苦労が報われました。

成功の要因は、やはり資料。
販売図面をお客様目線に変えたことで
す。お客様が不安に思うこと、聞きたい
ことをクリアにする内容に変えたことが
勝因でした。

今回の場合は、バス便に対する不安と子
育て環境に向いているかどうか。

それらを販売図面の段階でクリアしたこ
とが案内につながり、成約につながった
のです。

裏を返せば、そこまでの配慮のない販売
図面を送っていたら成約になっていなか
ったということ。

成約になるかならないかは、お客様に届
ける資料で決まるということです。

あなたの販売図面は
お客様の興味をそそる販売図面になって
いますか?

たかが販売図面、
されど販売図面です。

真剣に見直してみてはいかがですか。