地域密着業者の強みを活かそう!


ある建売業者さんからのご相談。

最近、パワービルダーの勢いが凄く、用
地の仕入れが思うようにいかないとのこ
と。

このままでは先行きが不安なのでエリア
を広げるか、建売住宅以外に進出するか
悩んでいるとのことでした。

その建売業者は、長年そのエリアでコツ
コツ建売住宅を販売してきた業者さん。

社長は、地元で育ち、地元で起業した生
粋の地元っ子。それなりのネットワーク
もある会社です。

大きな会社ではありませんが、顧客の数
もそこそこ。堅実に事業を続けてきた会
社です。

ただ、近年はパワービルダーに圧倒さ
れ、思うように用地が仕入れられま
せん。

パワービルダーと何度も競合するのです
が、その度に価格競争で負けています。

そのため、将来に不安を感じているので
すが、問題は、エリアを広げたり商品を
変えても根本的な解決策には結びつかな
いということです。

確かに、エリアを変えたり取り扱い商品
を変えれば一時的には売上が伸びるかも
しれません。

しかし、パワービルダーが新しいエリア
に進出することは当然考えられますし、
新しい商品(例えば、リフォーム住宅)
などにも競合はたくさんいます。

つまり、競争からは抜け出せないという
こと。根本的な問題に取り組まない限り
将来の不安はなくならないということで
す。

では、どうしたらいいのか?

それは、パワービルダーに勝てる分野を
見つけることです。

地域密着でやってきた建売業者さんがパ
ワービルダーに勝つ簡単な方法は、地元
を武器にすることです。

パワービルダーが会社の規模を売りにす
るなら、地域密着の建売業者は地域での
規模や実績を売りにすることです。

実績が少なければ、キャリアでも大丈夫。
創業何年というのもうまく利用すればパ
ワービルダーとの差別化に繋がります。

ある地方の工務店が大手ハウスメーカー
との差別化に選んだ方法は、地元愛でし
た。

その工務店の現地売り出しに行くと、社
長の経歴が延々と書いてあります。

地元のどこで生まれて育ったか、地域の
活動にどれだけ貢献しているか、家族全
員で写っている写真も公開して、家族に
恥ずかしくない家をつくっていますと訴
えていました。

もちろん、それだけでパワービルダーに
勝てるかどうかはわかりません。

しかし、そんな地元の建売業者に共感を
持つ人がいるのも事実です。

大切なことは、パワービルダーと同じ土
俵で勝負しないということ。

パワービルダーが絶対に勝てない地元と
いう土俵で勝負する。それが地域密着の
建売業者のセオリー。

まずは、そこを磨きましょう。
それだけで十分勝てるようになります
よ。