本は読んではいけない?!


先日あるブログを読んでいたら、
本は読むな!というようなことが書いて
ありました。

本を読むな、とはなかなか過激な発言で
すが、その意図は、本を読むとわかった
ような気になり実際の行動に落とさなく
なるということ。

確かに一理あるなあ、と思いました。

実際、私たちがコンサルティングをして
いても同様のことは経験します。

「それ、知っています」という発言や態
度です。

なかなか結果が出ないというクライアン
トさんに、こうすればどうですか?とい
う提案をすると、よくある反応が「そ
れ、知っています」という反応。

勉強熱心なクライアントさんであればあ
るほど、その傾向は強くなります。

問題は、それを知っていることではあり
ません。それをやっているかどうか。

仮にやっているとしたら、そのやり方が
十分かどうか、です。

それをひとつひとつ検証していかない
と、改善は見込めないし、大きな飛躍に
はつながりません。

にもかかわらず、それを大きく妨げるの
が「それ、知っています」という体験。

知っていることと、できることは雲泥の
差があるのですが、錯覚してしまうので
す。

だからこそ、本は読むな!という過激な
発言になってしまうのですが、その意図
はよくわかります。

とりわけ、コンサルティングの現場でよ
く経験することは、知らない情報が価値
がある情報で、知っている情報は価値の
ない情報という錯覚です。

お金を出しているのだから、知らない情
報が欲しい、というクライアントさんが
多いのですが、知らない情報を知ること
と売り上げアップには相関関係はありま
せん。

むしろ、当たり前のように知っている情
報のなかで、できていないことの中にこ
そ成長の要因が隠れていることが多い。

だから、それを改善すると短期間で急成
長するのです。

当たり前のことが、当たり前のようにで
きていないからうまくいかないだけ。

自分では当たり前だと思っていたことが
うまくいっている人から見たら非常識だ
から伸びないだけ、ということが多いの
です。

多くの経営者が、うまくいっている経営
者を見ると何か特別なことをやっている
と考えます。

しかし、実際は特別なことをやっている
経営者は多くありません。むしろ、シン
プルな経営を心がけている人ほど業績は
大きく伸び安定しています。

大切なことは、知っていることではな
く、やっているかどうか。

成功者が当たり前のようにしていること
ができているかどうか。

奇策の中には本当の成長要素は隠れてい
ませんよ。