ソフトバンクに学ぶ、思わず購入する接客の極意。


iPhone6sの予約に行ってきました。

私にとっては3年ぶりの新型。


自宅のすぐそばにソフトバンクショップがあること

もあり、恥ずかしながら予約開始当日に行ってしま

いました。


混んでいるのかな、と心配したのですが都心の店舗

とは違い、住宅街にある店舗なのでいつもと同じ。


最初にアンケートを記入させられ

10分程度でテーブルに案内されました。


予約だけなのですぐに済むと思ったのですが、

ここからがソフトバンクの上手いところ。


気がつけば、iPhone6sの予約と一緒に

新しいWi-Fiも購入させられていました。


その間、1時間。

決して押し売りではなく、流れるようなトークと

気持ちいい対応だったので不満はないのですが、

建売業者さんにも参考になることがいくつかあった

のでご紹介したいと思います。


まずは、アンケート。

iPhoneの機種変更なので質問事項は大してないは

ずですが、家族の携帯の使用状況(誰がどこの携帯

を使っているか)や携帯についての習熟度なども記

載させられました。


アンケートの目的は、何を追加販売するか。


そもそもiPhoneの予約を店舗で行うのはiPhoneを

購入して欲しいからだけではありません。お店にと

っては、iPhoneの販売はもちろん来店者に追加で

商品を購入させることが目的です。


そのための巧妙な罠(トラップ)があちこちに仕掛

けられていました(笑)。


そのきっかけとなるのがアンケート。

アンケートを通してお客様の弱点を発見し、

追加販売する商品を決めるのです。


私の場合は、Wi-Fi。

今まで使っていたWi-Fiの契約がもうすぐ切れるた

め、再度新しいWi-Fiを販売することでした。


iPhoneの予約と同時に今お使いのWi-Fiを最新型

に変えていただければ月々の携帯使用料がこんなに

安くなります、と勧められました。


まあ、悪い話ではないので言われるがままに契約し

てしまいましたが、まったく予定外の購入。ある意

味、感心しました。


そしてもうひとつ参考になったのは、

接客の際のお客様との距離。


このお店は以前、カウンターで対面接客していたの

ですが今回はカウンターではなく、小さなソファと

テーブルに変わっていました。


小さな四角いテーブルを中心に、L字型にお客様と店

員が座ります。


実は、ここがポイント。


対面して座るよりお客様がリラックスして話ができ

る座り方なのです。これがどのテーブルにも徹底さ

れていました。さすが、ソフトバンク。人間心理に

も抜け目がありません。


もちろん、これは建売住宅販売にも応用できます。


うまくアンケートが取れれば、お客様の弱点がわか

ります。弱点がわかれば物件のどのポイントを勧め

ればいいのかわかります。


お客様が今、何に悩んでいて、現在の住まいにどん

な不満を持っているか。


それを新しい家ならこんな風に解決できます、とい

うことを伝えれば説得は必要ありません。


悩みを解消してくれる家が目の前にあるのですから

しつこい売込み営業をしなくても売れていきます。

それを見つけるのがアンケートの目的です。


もうひとつは、ソファとテーブル。

現地にリラックスして会話できるソファとテーブル

があれば、物件の印象は良くなりますし、じっくり

話込むこともできます。


お客様の自宅で物件を勧めるのと、現地で物件を勧

めるのとでは、雲泥の差。現地で少しでも長く気持

ちいい会話ができれば成約率は上がります。


だから、モデルハウスには家具が必要なのです。

予算の都合もあると思いますが、成約率を上げるに

は快適なソファとテーブルは必需品。


キャンプで使うような折りたたみのテーブルと椅子

ではじっくり話はできません。


人間心理と販売ツール。

これををうまく利用すると営業は驚くほどラクにな

ります。恐るべしソフトバンク。伸びている会社に

は理由がある、ということを実感しました。