なぜ戸建てよりマンションの方が売れるのか?


新築マンションと新築一戸建て、

あなたはどっちが売りやすいと思いますか?


同じようなエリアにある同価格帯の新築マン

ションと新築一戸建てなら、現実には新築マ

ンションの方が売れます。


多くの建売業者さんは戸建てよりマンション

の方が売りやすいと思っていますが、


マンション業者からすれば、

売りやすいのは一戸建て。マンションの方が

明らかに売りにくいと思っています。


実際、私もマンション販売をしていましたか

らその意見には激しく同意。やはり、売りや

すいのは一戸建てだと思います。


それなのにマンションが売れる理由は、

販売を工夫しているから。


一戸建てより不利な条件を販売戦略で補って

いるからです。


そもそもマンションは、管理費や修繕積立

金、駐車場料金など戸建てには不要な経費が

多くかかります。それだけで不利。


その上、上下階の音の問題や居住者同士の

トラブルなど、戸建てとは住みやすさが違い

ます。だからそこを突かれると弱い。


それなのに売りやすさが逆転しているのは

売り方が違うからです。


もっとも大きな違いは、

モデルルーム販売と広告戦略。

この2つが逆転現象を起こしている原動力。


そしてそれを可能にしているのが予算です。


マンションの場合の原価構成は、

仮に4,000万円のマンションだとすると、


土地取得費  1400万円

建築費    1800万円

販管費    340万円

近隣対策費  60万円

利益     400万円

分譲価格   4000万円

というのが一般的。


新築一戸建ての販売と根本的に違うのは販管

費です。販管費の内訳は、広告宣伝費が分譲

価格の約5%(200万円)、営業マンの人件

費やモデルルームの維持費が分譲価格の約

3.5%(140万円)。


これが一戸あたりの価格ですから、20戸程度

の小型マンションでも販管費だけで6,800万

円もかけていることになります。


そしてこれを武器に徹底した広告宣伝と営業

マンの人海戦術、豪華なモデルルームやパン

フレットで不利な状況を逆転させます。


ということは、

新築一戸建てを売りやすくするにはココを

マンションと同じように強化することです。


もちろん、いきなり販管費として物件価格の

8.5%を確保するのは大変ですが、近隣対策

費がかからない物件もありますから、せめて

それらを合わせて物件価格の4〜5%は確保し

たいものです。


検討してみてはいかがですか。