あなたの会社の在庫回転率は?


先日、あるクライアントからこんな報告が

ありました。


「あの○○の土地、ようやく売れました」

「そうですか、よかったですね」

「指値が入ったんで、利益は100万位しか

 ないですねどね・・・」

「結構、時間かかりましたよね」

「ええ、1年ちょっとかかりました」

「1年以上ですか・・・」

「まあ、それでも利益が出てるから

 いいですけどね」

「・・・」


ある宅地がやっと売れたという報告。

古い分譲地を購入して、造成して再販した

のですが、これが全く売れませんでした。


大手不動産会社からの仕入れだったため、

専任で任せていたのですが全くダメ。


しびれを切らして途中で専任を切ったのです

が後の祭り。結局、売るのに1年以上かかり

ました。


この社長にしてみれば、1年以上かかっても

損をしなければいいということかもしれませ

んが、それは大きな間違い。


たまたま今回は損をしなかっただけで、

大損になっていてもおかしくありません。


あなたは、飯田グループの在庫回転率を知っ

ていますか?


在庫回転率とは、土地の仕入れから販売引き

渡しまでの期間を365日で割った数字。


つまり、

1年に何回在庫が売れるかという数字。


飯田グループの場合は、2回を目標にしてい

るので約半年で在庫が売れることになりま

す。


それに対してこの社長の物件は、1以下。

在庫が1年以上も滞留しているので資金繰り

が苦しくなっています。


たまたま、今回はそれでも事なきを得ました

が、これが他の物件でも続くと会社は厳しく

なってきます。


実は、在庫回転率が下がると問題なのは資金

繰りの悪化だけではありません。


一番の問題は、不動産市況の急激な変動によ

る資産価値の減少です。


不動産市況は景気の変動をまともに受ける危

ない市況。株と変わりません。


そのため、何か景気に関わる大きな問題が起

こると一気に売れなくなります。


そうなると含み損が増大します。


5,000万円で売れるだろうと思っていた物件

が4,000万円でしか売れなくなったら含み損

は1,000万円。それが何棟もあれば一気に会

社は傾きます。


実際、そんな経験は多くの会社が何度もして

きているはずです。


だからこそ、在庫回転率には注意が必要なの

のです。


中小の建売業者にとっての成功は、

いくら利益が出たかということでは

ありません。


どれだけ短期間に売れたかということ。

在庫回転率をどれだけ増やせるかということ

です。


それを勘違いすると、一時、利益は上がって

も、最後には大きな損失を被ることになりま

す。


大切なのは、在庫回転率。

在庫回転率日本一を目指すことが重要です。