傾斜マンションに学ぶ、ピンチをチャンスに変える方法。


傾斜マンションで一躍有名になった

パークシティLaLa横浜。


実は、わが家から車で5分程度の場所にある

マンションなのでよく知っています。


ららぽーと横浜に併設されたマンションで

周辺のマンションの中ではピカイチ。


もともとは、NECの工場があった場所ですが

再開発でららぽーととマンションに生まれ変

わりました。


ただ、周辺は今でも工場地帯。

トラックなどが行き交う産業道路沿いなので

決して住環境はよくありません。


だからということもあるのですが、販売当時

の価格は比較的安め。すぐに完売した記憶が

あります。


そんなマンションが今回、傾斜マンションと

して大騒ぎされていますが、大騒ぎしている

のはマスコミだけ。消費者は意外な反応を見

せています。


それは、「やっぱり大手は安心」という反応

です。


せっかく購入したマンションが杭が地盤に届

いていないために傾いたわけですから、本来

は売主に対して大バッシングが起こるもので

すが、今回は売主にはほとんどバッシングが

起きていません。


それどころか、「やっぱり大手は安心」とい

うような反応さえ起きています。これは一重

に三井不動産レジデンシャルの危機管理の

うまさ。流石としか言いようがありません。


何が上手かったのかということですが、それ

は全て予想以上の満額回答を示したこと。

文句のつけようのない対応をしたことです。


その典型が、全棟建て替え。

補修ではなく全棟建て替えという方針を最初

に示したことで、ほとんどの反論を抑え込み

ました。


その上、買取りも表明。

買取りに関しては、販売当時の価格なのか、

現状の価格なのかと不安がありましたが、

三井側から提示されたのは、2006年の販

売以降で最も評価が高かった時期の金額で買

い取るという方針。ここでも住民の不安を完

全に抑え込みました。


要するに、あなたのお気に召すようにします

から許してください、という態度を最初に示

したのです。


多くの会社は、こんな危機を迎えると危機か

ら逃げようとします。


自分の非を認めない、

言い訳をする、

のが普通ですが、ピンチをチャンスに変える

人は、最初に全てを認めてしまう。


予想外の対応で相手の出鼻をくじきます。

そうなると攻守は逆転。ピンチからチャンス

が生まれるのです。


今回の三井不動産レジデンシャルの対応はま

さにその典型。三井のマンションを買えば、

何かあっても万全の対応をしてくれるという

印象を与えました。


大手だからお金があるからということもある

でしょう。まさに「金持ち喧嘩せず」です。


もっとも同じようなトラブルは建売住宅を

売っていれば普通に起こります。


そんな時、頼りになるのは、やっぱりお金。

万一に備えてしっかり蓄えておきましょう。


そのためには、利益率の高い会社になること

が大切です。


しっかり稼いで、しっかり保証する。


それができないと、せっかく築き上げてきた

信用も一瞬で崩れ去ります。


頑張りましょう。