正しい従業員の育て方。


建売業者さんのコンサルティングで

売上アップに次いで多いのが従業員教育。

スタッフが思うように育たないという問題

です。


これは、建売業界に限らずどこの業界でも

ある問題。難しい問題だと言えば難しいの

ですが、すでに答えが出ているといえば出

ている問題です。


従業員が育たない最大の原因は、

教育システムが社内にないこと。

昔ながらの「見て覚えろ!」的な感覚が

社内に残っていることです。


そのため、何を見たらいいのか、

何を真似したらいいのかわからない従業員が

多い。要するに具体的な指示がないのです。

だから育たないのは当たり前。

育たないシステムで教育しているからです。


では、従業員が自然に育つようにするには

どうしたらいいのか?


まず最初にやらなければならないことは、

成功パターンを言語化することです。


言語化するとは、簡単に言えば、マニュアル

をつくること。何をどうすれば上手くいくの

かを言葉にして、伝えられるようにすること

です。


なぜ、その現場は短期間で売れたのか?

なぜ、その現場は値下げしないで売れたの

か?等々、上手くいった理由を言葉に書き起

こすこと。そして、それを見た従業員が真似

できるようにしておくこと。

これが重要です。


正直、面倒な作業ですが言語化できているか

いないかで会社の業績は大きく変わります。


なぜなら、従業員が育つだけでなく、

言語化した人本人が一番成長するからです。


多くの人は、なぜ上手く行ったのかその理由

をはっきりは知りません。そのため、確信が

持てない状態で仕事をすることになります。


しかし、上手く行った理由がわかれば、

確信を持って仕事に取り組めます。

つまり、自信を持って仕事に取り組める

ということ。当然、成約率も高くなります。


ここで注意しなければならないのは、

抽象的な言葉を使わないこと。

具体的な言葉を使うことです。


昔、ある居酒屋チェーンのマニュアルに、

刺身は綺麗に盛るという言葉がありました。


その結果、何が起きたか?


各お店毎に、刺身の量や盛り方がバラバラに

なってしまったのです。


綺麗というのは人それぞれ感性が違います。


マグロは右に置くべきか、左に置くべきか、

3点盛りにすればいいのか、4点盛りにすれ

ばいいのか、など綺麗の判断は人ぞれぞれ。


これでは、利益率もお客様の満足度も変わっ

てしまいます。


そこでその居酒屋チェーンは、綺麗という言

葉を使うのを止めました。マグロの数やイカ

の量、右に何を置くのか、左に何を置くのか

まで具体的な言葉に変えて指示を出すように

しました。そして一気に成長路線を歩み始め

たのです。


建売業界も同じ。

用地仕入れにしても、販売にしても、成功パ

ターンを分解して、具体的な言葉に変換する。

それを繰り返すことで、会社にノウハウ

が蓄積され、自信が生まれ、従業員も会社も

自然と成長路線を歩むことになります。


大切なことは、すべて言葉にすること。

具体的な言葉で伝えられるようにすること

です。


一番面倒な作業ですが、

一番効果のある作業ですよ。