長所を伸ばせのウソ。


世の中には間違った常識があります。

常識というより成功法則といった方がいいか

もしれません。


その一つが、「長所を伸ばせ」という常識。


短所を補うより長所を伸ばした方が成功する

確率が高くなるという常識ですが、これが

クセモノ。


この言葉を信じてビジネスを続けると

大抵は失敗します。


実は、私もこの言葉を信じていました。

成功者の話を読んだり、聞いたりすると

ほぼ出てくるのがこの手の話。


自分の可能性を信じて、あきらめずに研究を

続けた、ビジネスを続けた結果、大きな成功

を収めたという話ですが、これをまともに信

じると痛い目に会います。


なぜなら、長所を伸ばすことで成功を収める

には人並み以上の才能と努力、そして忍耐が

必要だからです。


だから、それがない人は必ず途中で挫折しま

す。成功するまで、気力も体力もそしてお金

も続かないからです。


確かに、長所を伸ばして成功する人もいるで

しょう。しかし、それはごくわずか。


その中に入ろうとするのは、ギャンブルと一

緒。確率はとても低くなります。


それよりは、私たちはビジネスマンですから

もっと確率の高い方法でビジネスをした方が

精神的にも経済的にも安心です。


実際、長所というのは自分の得意なことです

から、放っておいても伸びるもの。放ってお

いて伸びないのは短所です。


長所を伸ばせば売れるというのは幻想。

その証拠に腕のいい職人がみんなお金持ちか

というとそうではありません。


腕のいい料理人の店が流行っているかという

とそうではないのが商売の不思議なところ。

腕の良さとビジネス上の成功とは比例しない

のです。


あなたの技術が10点満点中8点だとすると、

8点を9点、10点にするのは至難の技。


10点なんてもはや名人レベル。

そう簡単にはなれません。


しかし、あなたが苦手だとしている技術が

3点だとすれば、これを4点にするのは難しく

はありません。


少なくとも8点の技術を9点に持っていくより

はるかに簡単。ちょっと教えて貰えば誰でも

できるようになるでしょう。


ビジネスは総合力です。

建売住宅に関して言えば、売れるか売れない

かは4つの力の掛け算。


4つの力とは、

商品力、価格力、流通力、販促力。


それぞれの力を知り、

一番弱い部分、苦手だと避けてきた部分を

伸ばす。


それこそが、成功への最短距離です。

決して、強い部分、得意な部分を伸ばすこと

ではありません。


そこのところくれぐれもお間違いなく。