心のホットボタンを探せ!


売れる商品をつくる上で重要なのが、

消費者のなかにある「思わずその商品が欲し

くなる”心のボタン”」です。


そのボタンを押されると、思わず行動を起こ

してしまう“何か”がわかると、売れる商品が

つくれる確率は高くなります。


そんな”心のボタン”を探るためによく用いら

れるのがお客様の声を聞くこと。直接お客様

に、なぜこの家を購入したのですか?

決め手は何ですか?と聞くことです。


これはこれでとても大切なことですが、

そこで語られることを100%信じていいかと

いうと、信じてはいけないのが難しいとこ

ろ。人間の厄介なところです。


実はアメリカで、それに関するおもしろい実

験があります。


アメリカではスーパーで大きなカートいっぱ

いにまとめ買いをするのが当たり前ですが、

買い物客がレジに並ぶ前に、調査員が呼び止

めます。


そこで調査員が聞く話というのは実はどうで

もよくて、もう1人の調査員が、例えばその

買い物客が「エビアン」を買っていたら、

それをこっそり「ボルヴィック」にすり替え

るのです。


そして、レジで精算が済んで出てきたところ

にもう1人の調査員がいて、


「あなたはボルヴィックを買いましたが、

その理由は何ですか」と聞くのです。


すると7、8割の人が、

「美味しいから」

「美容にいいから」

「主人が好きだから」と、

ボルヴィックを買った理由を当然のように

答えたというのです。


この実験から言えることは、人は「なぜ」と

理由を聞かれたら、後付けで理由を考えて答

えるということです。


人間は、自分の行動を正当化することを瞬間

的にできる生き物だということです。


つまり、あなたがその家を買った理由は何で

すか?と質問しても、その答えが購入を決断

した時の”心のホットボタン”なのか、後付け

の理由なのか、お客様自身わからないという

ことなのです。


だから、お客様の答えを鵜呑みにして商品企

画を考えると失敗する可能性が高いというこ

と。あくまで参考意見として、データの一つ

にすることです。


最終的には、なるべく多くのデータをとって

あなた自身が判断すること。そして、仮説を

立てて試してみることです。


そうやって試行錯誤しながら

”心のホットボタン”を探していく。

それが売れる建売住宅をつくる極意です。


一筋縄ではいきませんが、見つかった人は

他社とは比べものにならないほど優位に立て

ます。チャレンジしてみてください。