好事魔多し。


昨日、クライアントの社長から携帯にメール

が入っていました。


夜中に倒れて今、入院しています、と。

朝一番に、自分でメールしてくるくらいなの

で、大したことはないと思うのですが、心配

です。


実は、この会社は昨年大ブレークしました。


社員3人という小さな建売会社ですが、昨年

は絶好調。ある決断を契機に、過去最高の利

益を達成。周囲からは順風満帆と思われてい

た矢先に、今回の入院です。


不思議なことですが、

コンサルタントをしていると

このような出来事によく出会います。


絶好調だった会社の社長が倒れる、病気にな

るというのは、本当に良くあること。


きっとあなたの周りにもそんな人が何人かは

いるはずです。


私が一番衝撃的だったのは、ある美容関係の

会社の社長の場合。


あるセミナーで知り合った社長でしたが、

その後、何回か海外のセミナーにも行くよう

になりました。


その会社は、ある美容関係の商品が大ヒッ

ト。地方の小さな会社だったのですが、

わずか1年で全国規模の会社に成長。


生産が追いつかないほどの好調さで、

工場もビジネスも急拡大。

まさにこの世の春を謳歌していました。


そんな会社だったのですが、

ビジネスを拡大した途端にトラブル発生。

受注を間に合わせるために社員やパートを

増やしたのですが、たちまちクレームの嵐

がやってきました。


それまでは、丁寧に仕事をしていたのですが

生産ラインを急拡大した途端、社員やパート

さんのレベルが低下。製品レベルが落ち、

納品ミスも重なりクレームが一気に噴出した

のです。


一度、大きくした会社は簡単には小さくでき

ません。なんとかしようと躍起になって動い

ていた社長でしたが、悪いことは重なるもの

です。ある日、会社で倒れてしまいました。


すぐに病院に運ばれたのですが、時すでに遅

し。癌の末期で、小さなん4人の子どもと奥

さんを残しそのまま帰らぬ人となってしまい

ました。


知り合ってから3年。深い付き合いではあり

ませんでしたが、この社長のケースは今でも

私に多くの教訓を与えてくれています。


とりわけ、注意しなければいけないのは、

会社の売上が急拡大した時。


それまでくすぶっていた会社はなおさらです

が、やっと成功を掴んだと有頂天になりま

す。


もちろん、本人はそんなつもりはありません

が、人間ですから、どうしてもタガがゆるも

の。ついつい、この繁栄が永遠に続くと思

い、散財したり、ビジネスを急拡大するもの

です。


そこからツキが落ちはじめます。

売上が落ちることもあれば、体調を崩すこと

もある。社員がトラブルを起こすこともあれ

ば、信じていた社員に裏切られることもあり

ます。


これがお金の裏側です。

たくさん儲かれば儲かるほど、

マイナスの作用も増えるのがお金です。


好調な時ほど注意しましょう。

好調な時ほど体調に気をつけましょう。


体あってのビジネスです。