家を買うニーズはないと知れ。


多くの建売業者さんが勘違いしていることの

ひとつは、「日本には新築一戸建てを買う

ニーズがある」と思っていることです。


日本人は新築一戸建てを買うものだ、

もしくは、

日本人は家(マンション)を買うものだ、

と思っています。


新築にしろ中古にしろ、

戸建てにしろ、マンションにしろ、

いづれ賃貸から持家へ移行する時期が来ると

思っています。


これが大きな間違い。

大きな間違いですが、

気付いている人は多くありません。


確かに、ほとんどの人がそうなりたいと望ん

だ時期はありました。


日本の経済が右肩上がりに成長していた時代

です。その頃は、持家でさえあれば資産が築

けた時代。持家にリスクがなかった時代で

す。だから、誰もがその考え方に疑いを持ち

ませんでした。売手側も安心して物件を供給

できたのです。


しかし、今は違います。

これからはもっと違います。

そこのところを理解して建売というビジネス

を考えないと遅かれ早かれ痛い目を味わう

時期がきます。


つい先日も傾斜マンションの問題が起こりま

したが、あれで消費者マインドはますます冷

めました。


大手不動産会社の物件ですらあんな問題が起

きる時代、ましてや、中小の建売住宅ではも

っとひどいことが行われているのではない

か、と多くの人が思っています。


実際、今の生活で新築の一戸建てを買わなけ

ればいけないというニーズはありません。


そもそも、住む場所はあるわけですし、

引っ越す必要があったとしても選択肢として

は、新築マンションもあれば中古マンション

も、中古住宅もあります。


それだけの選択肢がある中で、あえて新築の

一戸建てが欲しいと思わせるのは容易ではあ

りません。


先行きの人生に不安を感じる人が多くなれば

なおさら多額の住宅ローンを背負うより、

賃貸の方が気楽と感じる人が増えても不思議

ではありません。


だとすれば、それを乗り越えさせるだけの魅

力のある物件を作らなければ売れないという

こと。


他社と変わり映えのしない、

ありきたりな建売住宅をつくっても

売れないということです。


どうもそれがわかっている建売業者さんが

少ないように思えます。


世の中に、家を買わなければいけないという

ニーズはなくなったと理解しましょう。


適齢期になったら人は家を買うものだと考え

るのは止めましょう。


世の中に家を買うニーズはなくなったと

心の底からそう思えるようになった時、

あなたの家づくりは一変します。


そして、あなたの会社は一気に飛躍します。


考えてみてください。