なぜ大手不動産会社は新築戸建てに弱いのか?

 

先日、ある大手不動産会社の営業マンと話す

機会がありました。

 

たまたま、あるクライアントの販売物件に

写真を撮りに来たのですが、

 

最近の売れ行きを聞いてみると、

「結構、売れてます」

と威勢のいい言葉が帰ってきました。

 

何が売れているのか聞いてみると、

中古マンションや中古戸建てが売れていると

いいます。

 

新築戸建は?と聞くと、

「新築はあまり良くないですね・・・」

「問い合わせはあるんですが

 なかなか決まらなくて・・・」

「やっぱり新築は価格が高いので・・・」

とのこと。

 

そのエリアは、新築が乱立しているエリア。

売れ行きは良くないので、他も売れていない

と思っていましたが、大きな間違いでした。

 

中古は売れるけど新築は売れない。

そんな話を聞くと、多くの人はやっぱり価格

は大事だと思ってしまいますが、

決してそうではありません。

 

逆に、その罠にはまってしまうから、

いつまでも根本的な問題が解決できないの

です。

 

確かに中古住宅は、マンションも戸建ても

新築と比べると価格は安いでしょう。

 

しかし、それはよほど古い物件だけ。

そこそこの築年数の物件は、思っているほど

安くはありません。

 

むしろリフォーム代や、設備の古さを考慮す

ると新築と変わらないものも少なくありませ

ん。

 

つまり、中古住宅の魅力は厳密に考えると

大してないということ。

 

中古住宅だから安いから売りやすい、

というのは幻想です。

 

むしろ、中古住宅と新築では新築の方が明ら

かに売りやすいのが現実。

 

それにもかかわらず、中古が売れているとい

うのは他に原因があるのです。

 

考えられる原因は、大手不動産会社が

中古住宅を売ろうと考えていること。

 

新築住宅より中古住宅を売ることを意識して

いるからです。

 

だから、新築のメリットがお客様に伝わらな

い。伝えようとしていないことが最大の原因

です。

 

彼らにとっては新築の建売住宅を売るより

個人の中古住宅を売ることの方がメリットが

大きいからです。

 

個人の中古住宅に強いという評判が立つのが

大手不動産会社の目的。

 

なぜなら個人の売り物件なら自社で両手に

することもできるし、建売業者に卸すことも

できるからです。

 

どちらに転んでもおいしいのが個人の中古

住宅。だから、大手不動産会社は個人住宅

の販売に力が入るのです。

 

その結果、新築住宅に弱くなる。

 

だとすれば、建売業者のすべきことは2つ。

 

大手不動産会社に頼らないで地元の新築住宅

の販売に積極的な会社との関係を強化するか

 

大手不動産会社がもっと積極的になれるよう

販売方法や販売資料を工夫するかどちらか。

 

あなたならどちらから手をつけますか?