ブランド信仰の終焉。

 

中小建売業者さんの中には、ブランド志向の

強い業者さんもたくさんいます。

 

仕入れは大手不動産会社が中心、

販売は大手不動産会社へ依頼、

建物も大手ハウスメーカーという会社も

ないわけではありません。

 

もっとも、ここまで極端じゃなくても

大手に頼めば何とかなる・・・と思っている

業者さんはたくさんいます。

 

しかし、大抵その期待は裏切られます。

なぜなら、大手という看板は今ほとんど役に

立たないからです。

 

これは大手の社員が一番感じていること。

とりわけ、販売に関しては大手だから売れる

というのは、もはや都市伝説。

 

売れない言い訳を、会社の規模にしているだ

けにすぎません。

 

確かにお客様の中には、建物は大手の方が

安心という人はいます。

 

しかし、それは実際の建物の品質や価格が

中小工務店の価格と大して変わらない場合。

 

大して変わらないなら大手の方が安心という

のはまともな判断。中小工務店の企業努力が

足りないとしか言えません。

 

しかし、建物の品質が中小工務店の方が勝っ

ていた場合、大手のブランドイメージで勝て

るかといえば、それは難しい。

 

どんなに大手ブランドをアピールしてもお客

様の気持ちを変えることは容易ではありませ

ん。

 

以前、あるクライアントが大手ハウスメーカ

ーの建物で分譲をしたのですが、これが全く

売れませんでした。

 

見栄えは決して悪くはないのですが、仕様は

パワービルダーと大して変わらないもの。

お客様の反応もイマイチでした。

 

売主の当初の目論見は、高級住宅地なので

ブランド志向のお客様が多いはず。そんなお

客様を取り込むには大手ハウスメーカーの

ブランド力を利用するのが一番と考えたので

すが、これが見事に外れました。

 

お客様は大手のブランドより、実際の建物の

品質を見抜いていたのです。

 

どんなにブランド力があっても設備や間取り

がそのブランドにふさわしくなければ売れな

いということ。

 

情報社会となった今、お客様は名前より実態

で判断できる人が増えたということです。

 

大手信仰、ブランド信仰は、バブル時代を経

験した今の40代後半から50代社長に多いのが

特徴です。

 

時代は変わりました。

くれぐれもご注意ください。