購入後の満足度が高いのはどっち?

 

人間は物の購買の方が幸せを感じるか、

経験の購買の方が幸せを感じるか、という

実証実験があります。

 

簡単に言えば、私たちはバッグを買った方が

幸せを感じるのか、旅行に行った方が幸せを

感じるのかというようなことですが、

 

結果は、

経験(旅行)を買った方が、物(バッグ)を

購買した場合より購入後の幸福度は高くなる

そうです。

 

その理由は、3つ。

 

ひとつは、慣れる時間の問題。

物の購買によって得られる幸せも、経験によ

って得られる幸せも、人はその状態に慣れて

しまうため、その幸福感は次第に薄れます。

 

どちらも薄れますが、物の購買は、慣れが早

いため、幸福感が下がりやすく、経験の購買

の方が、慣れが遅いため、物の購買より幸福

感を高く感じやすいそうです。

 

2つ目は、比較の問題。

物の購買では、たくさんの選択肢の中から、

比較してベストなものを選択します。そのた

め、機能、価格などの商品比較が簡単にでき

る現代では、より多くの商品を比較しようと

してしまいます。その結果、類似の新製品な

ども比較してしまうため、選択後の後悔も生

まれやすく、幸福感が下がりやすいのです。

 

それに対して経験の購買では、自分の中で、

品質やパフォーマンスの最低基準を設定する

ため、その基準を満たしてさえいれば、十分

に満足感を得られます。また、経験の購買で

は経験時の状況、例えば予想外の出来事など

のエピソードも経験に含まれるため、同じも

のは存在しません。消費後は記憶に残るだけ

となり、比較が継続することがなく、幸福感

が下がりにくいのです。

 

3つ目は、人間関係の問題。

経験の購買のほうが物の購買よりも人間関係

を促進しやすいことが挙げられます。

 

経験の購買は物の購買よりも他の人と一緒に

行う活動が多くなります。また、一般的に物

質主義志向の人々にはネガティブなステレオ

タイプ、経験主義志向の人にはポジティブな

ステレオタイプが形成される傾向にあり、印

象にも影響を与えます。

 

実際、初対面の人と経験の購買、あるいは物

の購買について会話をしてもらい、その後に

会話した相手について評価してもらったとこ

ろ、経験の購買について話した相手のほうが

よりポジティブな印象が形成され、友人にな

りたい、会話を楽しんだなどの評価が高くな

ったことが報告されています。

 

経験の購買は、より良い人間関係を築くきっ

かけとなる可能性があるということです。

 

以上のことから、購入後の満足度や後悔の少

なさ、そしてより永続的な幸福感を考えるの

であれば、物の購買よりも経験の購買を選択

したほうがよいということです。

 

建売住宅販売に置き換えると、建物という物

を売ってもお客様はすぐに満足しなくなると

いうことです。

 

単なる建物という物ではなく、その建物(家)

でどんな経験、体験ができるのか、それを売

ることができれば購入後の満足度は高まるし

幸福感は長く続くということです。

 

あなたの建売住宅は、

どんな経験、体験ができる建売住宅ですか?

 

人間の幸せは、モノより思い出。

購入後の満足度はそこで決まりますよ。