購買理由の優先順位が変わります。

 

「天災は忘れた頃にやって来る」

 

熊本地震はまさにそんな災害でした。被災

された方には心からお見舞い申し上げます。

 

東日本大震災から5年。

震災から1年程度は、地震への意識は高かっ

たものの、徐々にその意識は薄れ、5年も経

つとすっかり地震がないのが日常になってい

ました。

 

「喉元過ぎれば熱さを忘れる」をまさに地で

行く私たちの生活。そんな私たちに今回の地

震は地震大国に住んでいることを痛感させる

ような大きな地震でした。

 

またしても、私たちの価値観に大きな変化を

与える災害。住宅を決める基準もまた大きく

変わりそうです。

 

今回の震災で私たちに強く印象付けたもの

は、「震度7」という言葉です。

 

「震度6」という数字はある程度親しみのあ

った言葉ですが、震度7は全く親しみのない

言葉。

 

とんでもない大地震という印象です。

 

実際、熊本の地震は阪神淡路大震災と同じ規

模だと言いますから尋常じゃありません。

 

そんな言葉が今、テレビやインターネットで

溢れかえっています。

 

これがどのように私たち建売業界に飛び火す

るかを考える必要があります。

 

当然、これから家を購入しようと思っている

人も目にする言葉ですから、意識の深い部分

に蓄積されていきます。

 

そして、いざ家を購入しようとするとこの言

葉が潜在意識の中から浮かび上がってくるこ

とになるのです。

 

それは、ひとこと

「この家は、震度7でも大丈夫ですか?」

という言葉です。

 

つまり、建売業者はこの言葉に対応できるよ

うな家をつくっておかないといけないという

ことです。

 

とりわけ、今回の熊本地震は、震度7の地震

をはじめ、震度6の地震が何度も被災地を襲

うという今までに経験したことのないような

地震です。

 

耐震だけでは対応できない地震を経験したこ

とによって、これからの地震対策は制振(制

震)が当たり前になるでしょう。

 

その準備が今、求められているということです。

 

もちろん、以前から制振に力を入れていた業

者さんもたくさんありますが、これからはそ

こをセールスポイントにする必要があります。

 

お客様の優先順位が無意識に変わったのです

から、それに対応する必要があるのです。

 

大切なことは、お客様の頭の中の言葉に答え

ること。今なら、「震度7でも大丈夫な家で

すか?」という言葉です。

 

先ずは震度7でも倒壊しない制振住宅をつく

りましょう。それがこれからの建売住宅の標

準仕様です。