最小の努力で最大の結果を出す方法。

 

コンサルタントに求められることのひとつが

早期に結果を出すことです。

 

経営者というのはせっかちな人が多いので、

悠長に待ってはもらえません(笑)

 

そこで、コンサルタントはどうするか?

 

まず最初にするのは、

会社のボトルネックを探すことです。

 

ボトルネックとは、売上やトラブルの元にな

っているところ。難しい言葉で言えば、制約

条件です。ここを探します。

 

これを制約理論というのですが、要するに、

システムのパフォーマンス(売上やトラブル

の原因)はボトルネックに依存しており、こ

のボトルネックの改善なしに生産性の向上は

あり得ないということです。

 

簡単な例で説明しましょう。

 

ここに100個の鉄の輪でつながる鎖があるとし

ます。鉄の輪の強度はまちまちで、極めて

頑丈なものもあれば、逆のものもあります。

 

この鎖を両端から強力な力で引っ張ったとす

ると限界に達した時点で鎖は断ち切れます。

 

では、鎖が断ちきれる箇所はどこでしょう? 

 

答えは簡単。

強度の最も弱い鉄の輪の部分です。

 

では、この鎖の強度を高めるにはどうしたら

いいでしょうか? 

 

これはなかなか重要な問いです。

 

たとえば、最も弱い鉄の輪以外の強度を高め

たとします。最も弱い輪の強度は高めてはい

ませんから、引っ張ればやはりこの箇所で断

ち切れてしまうでしょう。

 

つまり、鎖全体の強度は前のままというこ

と。したがって、鎖全体の強度を高めようと

するなら、最も弱い輪の強度を高めなければ

ならないということです。

 

それ以外の輪の強度をどれだけ高めても全体

のパフォーマンスは向上しません。

 

このように、最も強度の弱い箇所を無視して

それ以外の性能向上を目指すアプローチを

「部分最適化」と呼びます。

 

これに対して、最も強度の弱い箇所の性能を

向上させ全体のパフォーマンスを上げるアプ

ローチを「全体最適化」と呼びます。

 

そして、この例で掲げた最も強度の弱い輪が

制約条件=ボトルネックなのです。

 

つまり、売上やトラブルの原因を解決するに

は、ボトルネックを見つけることが重要だと

いうこと。

 

ボトルネック以外の部分をどれだけ修正して

も努力は報われないということです。

 

とても簡単なことですが、当事者になってし

まうと、どこに問題があるのかわからなくな

ってしまうのです。

 

そんな時は、あなたもコンサルタントになっ

て、問題を俯瞰して見てみましょう。そし

て、どこがボトルネックなのかを探してみま

しょう。

 

ボトルネックさえ見つかれば、あとは集中し

てその部分を改善するだけ。そうすれば最小

限の努力で最大の結果が得られます。

 

お試しください。