なぜ新築マンションは売れるのか?

 

不動産経済研究所から4月の首都圏の建売

住宅の市場動向が発表されました。

 

それによると、

4月の新規発売戸数は256戸で対前年同月

(420戸)比39.0%減、対前月(292戸)比 

12.3%減。

 

4月の地域別発売戸数は、

東京都65戸(全体比 25.4%)、

千葉県79戸(同 30.9%)、

埼玉県 96戸(同 37.5%)、

神奈川県16戸(同 6.3%) 、

茨城県の供給は0戸。

 

新規発売戸数に対する契約戸数は70戸で、

月間契約率は27.3%。

前月の42.1%に比べて14.8ポイントダウン、

前年同月の39.8%に比べて12.5ポイントダウ

ンしています。

 

地域別契約率は、

東京都26.2%、

千葉県27.8%、

埼玉県30.2%、

神奈川県12.5%。 

 

4月の1戸当り平均価格は4,361.3万円。

2016年3月は4,492.2万円だったので、

前月比総額では130.9万円 (2.9%)ダウン。

2015年4月は4,469.8万円だったので前年同

月比総額では108.5万円(2.4%)ダウンして

います。

 

また、4月の地域別平均価格は、

東京都 5,816.1万円、

千葉県 3,690.1万円、

埼玉県 4,004.2万円、

神奈川県  3,907.5万円。

 

なお、即日完売は0戸でした。

 

まぁ、この結果について、ひと言でいえば

「悲惨」。とりわけ、神奈川エリアは、

散々な結果と言えるでしょう。

 

では、

同じエリアのマンションはどうかというと、

 

4月の発売は1,978戸、前年同月(2,286戸)

比13.5%減、前月(2,693戸)比26.6%減。

 

契約率66.4%、

前年同月比9.1ポイントダウン、

前月比では1.2 ポイントダウン。

 

ちなみに他の月の契約率は、

’16年 3月 67.6%、

2月 72.9%、

1月 58.6%、

’15年 12月 64.8%、

11月 82.1%、

10月 68.8%、

9月 66.0%、

8月 74.3%、

7月 83.7%、

6月 78.7%、

5月 71.1%、 

4月 75.5%。

 

1戸当り価格は 5,750万円、

1m²当り単価は 82.6万円。

 

前年同月比で戸当り445万円(8.4%)アップ、

m²単価は 6.8万円(9.0%)アップしています。

 

販売在庫数は5,881戸、前月末比158戸減。

即日完売物件(3物件20戸) 

 

マンションの好不調の目安は契約率70%を超

えるかどうか。その点で言えば、販売状況は

決して良い状態と言えないでしょう。

 

しかし、建売業界から見たら契約率は、建売

住宅の2倍以上。建売住宅が130万円も値下げ

して販売しているのに対し(平均価格4,361.3

万円)、新築マンションは、445万円も高く

販売(1戸当り価格は5,750万円)してこの

契約率なのですから、その差は歴然としてい

ます。

 

要するに、景気が悪いから売れないのではな

く、建売住宅は売り方が悪いから売れないと

いうこと。まだまだ改善する余地は山ほどあ

るということです。

 

新築マンションがやっていて

新築一戸建てがやっていないこと。

そこに契約率の違いが隠れています。

そろそろ真剣に考えてみてはいかがですか。