近隣トラブルが増えています。

 

最近、建売業者さんからの近隣トラブルにつ

いての相談が増えてきました。

 

以前は、エンドユーザーからの相談がほとん

どだったのですが、最近はプロからも増えて

います。

 

ゴミ屋敷の問題もそうですが、少し精神的に

不安定な人が増えているのかもしれません。

 

もっとも、近隣トラブルの原因は相手方にあ

る場合だけではありません。

 

もともとは普通の人だったのに、小さなトラ

ブルをきっかけに大きな騒動に発展してしま

うケースも少なくありません。

 

以前、ある業者さんで大騒動に発展した例は

まさにそんなパターンでした。

 

閑静な住宅街のある土地を購入した建売業者

さん。いつも通りの作業で建売住宅の建設を

はじめました。

 

最初は、何もなかったのですが、ある時工事

車両の車の止め方が悪いと、近隣の住民から

クレームが入りました。

 

その時は、丁重に謝まり事なきを得たのです

が、しばらくして、また同じようなクレーム

の電話が入ったのです。

 

2度目のクレーム電話ですから、その時にお

詫びに伺えば良かったのですが、前回と電話

を取った担当者が違っていたため、電話だけ

でのお詫びで済ませてしまったのです。

 

それからも、何度か、クレームの電話は入っ

たのですが、入るたびに車を移動させるとい

うことで対応。次第に、クレーム自体にも慣

れっこになっていったのです。

 

そうこうしているうちに、建物も完成し、仲

介業者が現地販売をするようになりました。

 

そこで事件は起きました。

仲介業者が道路に車を停めたまま、お客様を

案内していた時、烈火のごとき勢いで、近所

の人(クレームをつけていた人)が怒鳴り込

んで来たのです。

 

「車が邪魔だろ!

 何度言ったらわかるんだ!」

 

それからというもの、案内のたびにクレー

ム。それも仲介業者に直接クレームを言うた

め、仲介業者と揉めることもしばしば。

 

しまいには、車の停め方ではなく、車庫に入

れる音がうるさいと理不尽なクレームに変わ

っていったのです。

 

こうなると、収拾がつきません。

仲介業者は寄りつかず、案内も激減。

値段を下げても売れません。

 

で、最終的にどうしたか?

 

立ち退き交渉のうまい人にお願いして仲裁に

入ってもらいました。

 

もちろん有料ですが、そこは交渉のプロ。

何度も何度も訪問して、からまった感情をほ

どいてくれました。

 

元はといえば、こちらの対応が悪かったのが

原因。最初のクレームが来た段階で、菓子折

りを持ってお詫びに伺えばよかったのです。

 

現地販売の時も然り。

現地販売をする旨をあらかじめ伝えて、手土

産でも持参すればよかったのです。

 

そんなわずかなことをするかしないかで、

大きなトラブルに発展するかどうかが決まり

ます。

 

大切なのはコミュニケーション。

人と人とのふれあいです。

 

粗品、菓子折りはケチらないようにしましょ

う。コミュニケーションを円滑にしてくれま

すよ。