「トゥルースリーパー」という商品をご存知
ですか？
「トゥルースリーパー」とは、テレビ通販の
ショップジャパンが販売するベッドの上に敷
く低反発マットレスのこと。ＴＶをよくご覧
になる方なら、一度は見たことがあるかもし
れません。
この商品が13年以上も売れ続けるロングセラ
ーになっています。
ショップジャパンが続々とヒット商品を生み
出す要因は、消費者の声を聞いて徹底的に分
析していること。
社員わずか6人ほどのセクションで、毎月
500〜1,000件の手紙、1,000〜2,000の
ＥＣサイトでのレビューをすべてチェック
し分析しているといいます。
その上、商品を愛用してくれる顧客や興味深
いエピソードを語ってくれた顧客とはその後
も頻繁に連絡を取り、番組への出演も打診。
消費者の意見や要望は、商品担当など関連部
署でも共有し、社長も参加する会議で商品の
改善や次の商品選びに生かしているといいま
す。
なかでも、大成功を収めたのが「トゥルース
リーパー」。
その要因は、ビフォー・アフターの『後のア
フター』こそ、本来お客さんが望むものだと
気づいたことだといいます。
「トゥルースリーパー」は、低反発マットレ
スブームで放っておいても売れましたが、
「寝心地が良い」だけではブームが終われば
売れなくなるのは明らか。
そんな中、顧客の声を徹底的に集めると
「腰の痛みが和らいだ」
「肩こりが良くなった」
という反応が多いことが分かりました。
そこで、「寝心地がよくなった」という最初
のアフターではなく、その後の「体の痛みが
やわらいで仕事の効率がよくなった」という
「後のアフター」に注目。
「痛みの解消」に焦点を当てる番組に変更す
ると、年商70億円に満たなかったトゥルース
リーパーの売り上げが14年度には年商150億
円にまで増加。
商品寿命12〜18カ月とされるテレビ通販で
13年以上売れ続ける大ヒットロングセラーに
なったのです。
この事例から学ぶべきことは山ほどありま
す。まず、第一はお客様の声を聞くこと。
建売業者は販売を仲介業者に任せていること
が多いため、顧客との関係が希薄。
そのためお客様がなぜ購入したのか聞くこと
がありません。それでは、いつまで経っても
顧客の気持ちがわかりません。つまり、ヒッ
ト商品を生み出すヒントが見つからないとい
うことです。
まずは、すべてのお客様から声を集めましょ
う。都合のいいお客様だけでなく、都合の悪
いお客様も含めて、すべてのお客様から声を
集めることです。
これは、安定した売上を上げる建売会社にな
るためには避けては通れない道。
裏を返せば、これが徹底できていないからこ
そ、売上が安定しないのです。
まずは、文句を言わず愚直にはじめてみまし
ょう。予想以上の効果が出ますよ。