熊本地震から2か月。相変わらず地震が日本
列島各地で起きています。
これだけ地震が起きるとお客様の心の中には
地震対策が強く芽生えるもの。購入決定の一
因として、その価値が大きくなっています。
マーケティング的には、そんなお客様の心理
を突くのが効果的。チラシやホームページで
耐震性能について訴求するのがいいでしょう。
耐震性能については、多くの人が間違ったイ
メージを持っています。その典型がマンショ
ンなどのコンクリート住宅の方が耐震性が高
い、というもの。戸建ては危ない、という思
い込みです。
耐震性を表す指標に、耐震等級というものが
あります。
耐震等級は3つに分けられ、
「耐震等級1」は、数百年に1度程度発生する
地震(震度6強~7程度)の力に対して倒壊、
崩壊しないレベル(=建築基準法レベル)
「耐震等級2」は、数百年に1度程度発生する
地震(震度6強~7程度)の力の1.25倍に対
して倒壊、崩壊しないレベル(=災害時の避
難場所に指定される学校や官公庁に相当)
「耐震等級3」は、数百年に1度程度発生する
地震(震度6強~7程度)の力の1.5倍に対し
て倒壊、崩壊しないレベル
当然、耐震等級3の建物の方が優れているわ
けですが、実は、この耐震等級3の建物の割
合は、新築マンションより新築一戸建ての方
がはるかに多いのです。
ある調査によれば、新築マンションのうち、
耐震等級3のマンションは、1.7%、
耐震等級2のマンションは、12.8%
耐震等級1のマンションは、85.5%
となっています。つまりほとんどの新築マン
ションは耐震等級1で建てられているのです。
それに対して、新築一戸建ては、90%以上が
耐震等級3、耐震等級1は、3%にも満たな
いというデータがあります。
では、なぜ新築マンションの耐震等級が1な
のかということですが、
「建築基準法のレベル(新耐震基準)でも倒
壊や崩壊が起きる例はほとんどない」とする
経験則や、
「耐震等級を2や3にするには耐震壁を増やし
たり開口部を小さくしたりしなければなら
ず、マンションの居住性が損なわれる」とい
った居住性の問題もありますが、実際はコス
トの問題が一番大きいようです。
そのため、今後も耐震等級3のマンションは
数少ないという状況は変わりそうにありません。
だとすれば、新築一戸建ては耐震性ではマン
ションより有利だということ。
そこの部分を大々的にアピールしていけば
マンション購入者を一戸建てに変えることも
難しくないということです。
お試しください。