伸びるのはどっちの経営者?

 

仕事柄、多くの経営者にお会いします。

業績の良い会社、悪い会社、現在の姿はいろ

いろですが、実際に経営者とお会いすると、

なんとなくその会社の将来が見えてくる気が

します。

 

もちろん、実際のところはわかりません。

 

ただ、私がアドバイスすることに対して2つ

の反応に分かれるケースが多いのも事実。

 

どちらの反応をする人の将来が明るいかは

必然的にわかってきます。

 

先日もこんなことがありました。

ある建売業者さんですが、そのエリアではそ

こそこの規模の会社。売上も決して悪くはあ

りません。昨年度もかなりの売上を上げてい

るはずです。

 

そんな会社の社長さんに無料コンサルティン

グをしていた時のこと。

 

あまりお金がかからないで業績アップできる

方法はないか?という質問がありました。

 

そこでアドバイスしたことは、現場の掃除を

徹底しましょうということ。工事中の現場を

どこよりも綺麗にしましょう、という提案です。

するとこの社長さん、私に向かってひと言。

 

「そんな綺麗事で売上が上がるなら苦労しな

いよ。もっと具体的な方法ないの?あなたコ

ンサルタントでしょ。大丈夫?」

 

こうなると会話終了。私は愛想笑いを浮かべて、

撤退の準備を始めました。

 

それに対して、全く違う反応を示す経営者の

方もいます。

 

ある経営者は、それを徹底するためにその場

で職人さんに掃除代を手間賃とは別に払うこ

とを決めました。

 

また、ある経営者は職人さんに毎日帰る時に

現場の写真を携帯で撮影して送るように指示

しました。

 

またある地方の工務店は、ウェブカメラを現

場に設置して24時間お客様に見てもらえるよ

うホームページを作りました。

 

実際、現場の掃除を差別化の目玉にして大き

く売上を伸ばしている工務店、ハウスメーカ

ーはたくさんあります。

 

埼玉のある会社は、現場の掃除は1日5回。

さすがにここまでしてくださいとは言えませ

んが、この会社はこれがウケて口コミだけで

お客様を増しやしていると言われています。

 

そんな事例があるのですが、聞く耳を持つ経

営者と聞かない経営者がいます。

 

どちらの会社がこれから繁盛するかは、

言うまでもありません。

 

ビジネスは掛け算です。

小さな差別化をどれだけ増やすか。

それだけです。

 

そのために必要なのは、素直さ。

謙虚に学ぶ姿勢です。

 

売上はあくまで過去の成果。

未来を保証するものではありません。

 

未来を保証するのは、経営者の姿勢。

ビジネスに取り組む姿勢です。

そこのところお間違えなく。