小さな仕事をバカにしていませんか?

 

先日、カンブリア宮殿というテレビ番組で

あるリフォーム会社が特集されていました。

 

参考になる部分が多いのでみなさんにも紹介

したいと思います。

 

その会社は、神奈川県に5店舗を展開する

「さくら住宅」。

 

このリフォーム会社は、電球の交換や障子の

張り替えなど、家のちょっとした困りごとを

快く引き受けることで、地域住民に愛されて

います。

 

飛び込み営業はせず、客の7割がリピータ

ー。小さな補修工事を丁寧にこなすことが、

大口のリフォーム受注につながり、18年連

続の黒字経営を達成しているといいます。

 

その愛されぶりは驚異的で、横浜市栄区の桂

台地区では、住民の5世帯に1世帯がさくら

住宅を利用。

 

オープンキッチンに改装した家や、料亭風の

玄関にリフォームしたお宅など、多種多様の

リフォームに対応しています。

 

実際に、さくら住宅の従業員に密着すると、

住民から受ける依頼は、蛍光灯の交換や、柵

の補修など、どれも数千円規模で、採算が取

れない小さな補修工事ばかり。

 

さくら住宅は、同業他社が割に合わないか

ら・・・とやりたがらない小さな仕事を丁寧

に対応することで、大きな工事の受注につな

げています。

 

その上、さくら住宅の株主は、なんと65%

が顧客。他にないお客様との関係性を築けた

のは、社長が歩んだ苦労の歴史があったから

だといいます。

 

かつて大手住宅メーカーに勤めていた社長

は、「家を売ったら終わり」という、当時の

業界の考え方に疑問を持ち、50歳で独立。

 

客が幸せになる会社を目指すことを決意し、

小さな補修工事から、客の細かい要望に応え

る大規模なリフォームまで、今や地域になく

てはならない存在になっています。

 

そのため、さくら住宅に対し、お客様は値引

きを要求しない関係性が成り立っているのも

特徴です。

 

価格競争で勝負しないさくら住宅は、職人へ

の待遇も手厚く、職人も給料に見合った仕事

をすることで、お客様も満足し、みんなが幸

せになれる仕組みができています。

 

リフォーム会社が小さな仕事を受注して、大

きな仕事に結びつけるのは王道中の王道のや

り方です。

 

しかし、さくら住宅は「ついでの売込み」は

一切しません。まずは、他社が嫌がる小さな

仕事を丁寧にすることでお客様との信頼、信

用を築きます。その結果が、将来の大規模修

繕へと繋がっていくのです。

 

大切なことは、小さな仕事をバカにしないこ

と。小さな仕事の積み重ねこそが、信頼、信

用に繋がっていくということです。

 

建売住宅も然り。

近隣住民との接し方や、工事の進め方、現場

の管理、仲介業者との関係、売り出しの仕

方、等々、小さな仕事ばかりです。

 

そんな小さな仕事をいかに丁寧にやるか。

それこそが大きな差別化に繋がるのです。

そこのところくれぐれもお忘れなく。